「2000年」カテゴリーアーカイブ

ビューティフル・ライフ (TBS系)

製作/TBS
制作/貴島誠一郎
プロデュース/生野慈朗、植田博樹
脚本/北川悦吏子
演出/生野慈朗、土井裕泰
主題歌/『今夜 月の見える丘に』B’z
出演/沖島柊二…木村拓哉、町田杏子…常盤貴子、岡部巧…池内博之、小沢真弓…原千晶、川村悟…西川貴教、田村佐千絵…水野美紀、美山耕三…的場浩司、町田正夫…渡部篤郎、町田久仁子…大森暁美、小雪、モロ師岡、京晋佑、河原崎健三ほか

総合評価:☆☆☆

第1回
☆☆☆
 あざとさギリギリで勝負して、清々しさギリギリで切り抜ける展開。そこがある意味、スリリングだったりするんだけど。木村拓哉、常盤貴子ともに役のイメージにピッタリで、このキャスティングは大成功でしょう。

第2回
☆☆☆
 ダイアローグの叙情性が光ります。ドラマ的には詰め込みすぎのような気もするけど、見終わった後に窮屈な感じを与えないのはさすが。表参道を車椅子で滑走するシーンは秀逸でした。鉢合わせのシーンのうまさは、北川節の真骨頂か。見てて、無性に恥ずかしいんだけど。

第3回
☆☆☆
 見てて気恥ずかしくなるようなシーンの連続技で、飽きさせることを知りません。川村悟役の西川貴教が意外に強力。まぁ、PVでも相当なことをやってるわけですからねぇ。

第4回
☆☆☆★
 ジリジリするんだけど、それこそがやっぱり、またたまらなくスリリングだったりする。アメリカ土産にビーフジャーキーって変化球は○。ここで言ってしまうのか、結末が悲劇になるということを。

第5回
☆☆★
 サイド・ストーリーの方が面白かったりするドラマが多い中、この水野美紀と渡部篤郎のやり取りは、あまりにもおバカさんでいけません。こういうのが楽しい、って人もいるかもしれませんけど。BGMはコステロずくめ。『GO!GO!LA』は小難しい映画か?! ライブハウスでイベントという挿話は、ちょっとやりすぎの印象。

第6回
☆☆☆
 それにしてもこの二人、よく音信不通になるよなぁ。その辺の煽り方がうまいところでもあるんだけど。スキスキの豊島園がいい感じでした。引き抜きのスカウト役で、椋木美羽登場。

第7回
☆☆☆
 小雪の回。ドラマの構造自体は古めかしいところもあるんだけど、そこがまたわかりやすくていいのかもしれない。

第8回
☆☆☆
 ドラマとしての違った展開によって、これまでのように勢いのままには見ていられなくなる。柊二が杏子に執着する理由がよくわからないんだよなぁ。そんな肝心なところにモヤモヤを残したままに、感動的すぎる場面を矢継ぎ早に繰り出されても、いろいろ考えてしまうばかりで。ポリーニの紅い靴を最初で最後に履いた、という結びの余韻は素晴らしかった。

第9回
☆☆☆
 海辺の美容院という夢見ごこちと、再検査という現実。この辺の脚本のバランス感覚はさすがです。森の中でお互いを呼び合うシーンは、心に残ります。闇夜に木霊する声が実に効果的に使われていました。ここでのダイアローグのうまさもまた格別。最後のナレーションが、今回は杏子のものに。

第10回
☆☆☆
 やっぱり、水野美紀と渡部篤郎のカップルがあまりに愚か者に見えちゃうのはいかがなものかなぁ。メイン・ストーリーのせつなさを引き立てる役割を果たしているのは確かだけど。

第11回
☆☆☆
 「スキンシップに弱いのかなぁ」の艶笑小噺風のオープニングから、死化粧、火葬場と続く悲劇的な結びまで、最終回に相応しい分厚い構成。あざといと言ってしまえばそれまでだけど、何度となく目頭を熱くさせられたのも事実。
 ただ、杏子との約束を守ったエピローグに、柊二の将来に不安を感じてしまったのは、私だけではないでしょう。あれじゃ、新たな人生なんて送れないもんね。感動の駄目押しが、感動をさめさせてしまうこともある。