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中学生日記 (NHK総合日曜8:25〜8:54)
制作・著作/NHK名古屋
主題歌/『一瞬の青』NYCKS・T
出演/矢場先生…竹本孝之、日比野校長…鈴木林蔵、伏見教頭…伊藤みづめ、荒畑先生…多田木亮祐、鶴舞先生…木村庄之助、池下先生…木村和子、亀島先生…橋本敬司、若宮先生…佐藤満月
ほか

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■シリーズ:「新家族像」


第4回「苗字が違う二人」(11/24放送)
☆☆
 いい予感を裏切る定型の羅列にかなりがっかり。職員室が再び下北化する元の木阿弥もかなり心配。このまま、調子の出なかった頃に逆戻りしなきゃいいけど。作:椙下直哉


第3回「父 走る」(11/17放送)
☆☆
 非常に真面目なお話。こういう真摯を目の当たりにすると、逆にたじろいじゃうんだけど。作:倉持裕


第2回「おじいちゃんとの3ヶ月」(11/10放送)
☆☆
 脇の大人役がことごとく芝居がかってるのはどうしたことか。先生の先生然とするあたり、リニューアル最初期のこなれてない感じに逆戻りの印象。作・演出:中川淳人


第1回「パパの育児休暇」(11/3放送)
☆☆☆
 ディスカッションやらせたり、カメラ目線でうなずかせたりと好き放題にやりつつ、育児休暇に関する問題提起を丸くやってしまうあたりに、下川博先生作らしいうまさが光る。





■シリーズ:「トモダチ」


第4回「ココロの穴」(10/27放送)
☆☆☆
 友達と親友、という永遠の命題に、自殺した女の子が夢の中に会いに来たことを知るラストにホロリとさせられる。作:渡辺美穂子


第3回「課外スケッチ」(10/20放送)
☆☆☆
 「中学のときの友達といまだに付き合いがあるのか」とはドキッとする質問。名前を入れ替えて、それぞれになりきる設定によって思っても見なかった言動が導き出される。ビデオを回し続けていた少年が、実は亡くなった母親が最後に作ったオムライスが映った映像を見ていたというサイドストーリーが印象的。
 今回のキャンプに参加してた女の子たちって、これまでに主役級で出た子たちじゃなかったっけ?作:原田裕文


第2回「UFOを呼ぶ日」(10/13放送)
☆☆☆★
 “友達は季節に咲く花”by深沢七郎・男と女の場合。A面とも言うべき『季節の花』とのかかり方が絶妙。何でもないようなディテールに、実は大いなる意味があったりと、随所に唸らされること多々。作:青木豪


第1回「季節の花」(10/6放送)
☆☆☆
 “友達は季節に咲く花”by深沢七郎・男の場合。藤子不二雄コンビ解消も、友達は季節に咲く花だった?! スプレーで絵を描きながら戯れる広場の様が、何とも叙情的でいい感じ。
 ところで、あのラーメン屋の老人って、何?作:青木豪





■シリーズ:「私を変えた出来事」


第4回「出会いの重さ 寄せられた体験文より」(9/29放送)
 なぜかヴィデオ・インスタレーション風のセットにたたずむ矢場先生(竹本孝之)と若宮先生(佐藤満月)が朗読で綴る出会いの重さについて。ドラマではないので、通常と同じ基準での点数はつけられませんが、何事にも普通を許さないあたりは、いかにもこのドラマらしい。


第3回「天邪鬼〜三重県熊野市〜」(9/22放送)
☆☆★
 話の着眼命の作品。天邪鬼に挑発されて、といったひねり具合は、いかにも中学生日記なんだけど、演出のテンポが遅いのが難点。作:伊佐治弥生


第2回「クロス〜長崎県佐世保市〜」(9/15放送)
☆☆★
 体験文シリーズ得意(?!)の転校生物。その瑞々しい語り口に、思わず懐かしくキュンとする。作:山本雄史


第1回「マイク先生に会いたい〜ココロノタビinフィリピン」(9/8放送)
☆☆☆
 ドキュメント心の旅シリーズ。普通のドラマとは同列に扱えないんだけど、何気無く出かけたフィリピンで直面する現実のシビアに、思わず見る側も息をのむ。普通の中学生が、現地でアイドル並みの歓迎を受けるのが笑える。





■シリーズ:「通信簿」


第3回「2つの通知表」(7/21放送)
☆☆
 金八的な先生と生徒との深まりすぎる相互理解は、この枠しては珍しい。というか、かなりの違和感。「絶対評価」の何たるかは、丁寧な説明によりよくわかりました。作:藤森いずみ


第2回「ジャストフレンド」(7/14放送)
☆☆☆
 通知表に関する見栄というワン・アイディアで、縦横無尽に見せきった面白さは抜群。超巻き戻しのネタ明かしは完全に『木更津キャッアイ』のパロディ。全編に流れるジャズの名曲とあわせて、なかなかに確信犯的な作り。作:飯村弘一


第1回「ボク的・評価」(7/7放送)
☆☆★
 本音と現実とのギャップ感は面白いんだけど、日本刀のおじいさんの話ぐらいの突き抜けたエピソードがもう一つぐらい欲しかったところ。若宮先生の虫垂炎はホントの話?作:山本雄史





■シリーズ:「勝負」


第5回「最北端VS最南端」(6/30放送)
 久々に捻りのない企画を見て、逆にそれが新鮮だったりして。それにしても荒畑先生(多田木亮祐)の露出度、上がってますね。
 ドラマではないので、通常と同じ基準での点数はなし。驚愕は、今年度から採用の予告編の面白さ。


第4回「恋のかけひき」(6/23放送)
☆☆☆
 仲良し集団が次第に極道的関係に発展する女の子チックなノリに妙に納得。元カノの連打が笑える。この枠、いよいよ無敵化してますよ。作:倉持裕


第3回「東桜中学校野球部50連敗」(6/16放送)
☆☆☆
 荒っぽいプロットに荒っぽい演出も、完全躁状態の勢いだけで押し切って、プラス・アルファにしてしまう。丹古母鬼馬ニが文字通りの鬼OB役で登場。かなり笑わせてくれます。作・演出:淋代壮樹。


第2回「敗北クラブ」(6/9放送)
☆☆☆☆
 フランス映画と見紛うほどの強烈に皮肉の効いた一篇。ダイナミックなじゃんけんシーンなどの見せ方のおもしろさもさることながら、、随所に冴えのある台詞が散りばめられており、人生につきまとう勝敗に関するほろ苦いおかしみが、作品に含みを与えている。
 負けるために闘い、「敗北クラブ」の面々にとうとう勝ちたいという思いにまで至らせる最後のテニスのエピソードはとりわけ絶品。作:アサダアツシ


第1回「本音VS建て前」(6/2放送)
☆☆☆
 本音と現実の両方を描く異色の面白さは、ゴールデンのドラマあたりでは期待できない質のもの。若宮先生(佐藤満月)の新境地が見物。作:森治美





■シリーズ:「先生と生徒」


第4回「先生。ここが嫌い!ここが好き!」(5/26放送)
 緩いしゃべり場状態!好き勝手度はいっそう高いので(勢いのみの発言、多数)、それなりに笑えたり、うなずけたり。
 ドラマではないので、通常と同じ基準での点数はなし。


第3回「恋〜矢場先生へ」(5/19放送)
☆☆
 ねっとりとしたタイトル通りの内容。先生と生徒の恋愛話は、以前にもあったと思うけど、ここまで生々しいのはなかったかな。ほとんど『FirstLove』の趣も、捻りのなさが逆にビックリだったりもする。

「先生はゴーギャンになれますか?」

とは、何たるソリッドな台詞。

 矢場先生(竹本孝之)と荒畑先生(多田木亮祐)の関係が濃密に描かれてるのが、4月以降の新基軸みたい。ナイーヴに過ぎる成り行きの果てに、堤防を逆方向に歩き出す先生と生徒。ベタなのか、スタイリッシュなのか、そのせめぎ合いの微妙を味わう。点数とは別に関係なしに、見る価値あり。作:渡辺美穂子


第2回「青いレモンたち(後)」(5/12放送)
☆☆
 遥かなる青い海への道。いわゆるピュア無軌道系のお話で、結局プラス・アルファは何もなし。作:関功


第1回「青いレモンたち(前)」(5/5放送)
☆☆
 青いワルの夢見る青い海の話。今のところ、ひねりも何もなし。とりあえずは、後篇待ちということで。作:関功




■シリーズ:「キックオフ」


第4回「オレにだって出来る」(4/28放送)
☆☆☆
 チームティーチングによって成長する荒畑先生(多田木亮祐)の話が、シリーズ「キックオフ」の第1回「土曜日がお休み」からの連なりとは、なかなかの凝り様。きっかけは数学から、のメインストーリーの初々しさにも、思わず頬が緩む。作:椙下直哉


第3回「ファイティング・チャンス」(4/21放送)
☆☆★
 誠実のなりゆきがゆえにか、Dragon Ashの“Life Goes On”がかかるエンディングにまでいたる念の入れようは、この枠らしい美徳なれど、それ以上のものはなし。大いに期待した一篇だったんだけど。作:渡辺美穂子


第2回「キミが答えだ!」(4/14放送)
☆☆☆★
 新しく始まる「総合的な学習」校外実践篇。ナイーヴとリアルの行き来が実に叙情的で、素敵な作りになっております。
 なさすぎず、詰め込みすぎず、短編はこう作るべしというお手本のような手堅さが気持ちいい。美容院での体験学習による現実的な成り行きの変容と、ファンタジックな占いの横糸とのぶつかりが、実に巧みに紡がれています。作:青木豪


第1回「土曜日がお休み」(2002/4/7放送)
☆☆☆
 ここのところ、この枠は佳篇揃いの絶好調を持続中です。いよいよ、志とスタイルのバランスがしっくりきはじめたということか。
 今回もその奇想天外ぶりが楽しい。政府広報番組的内容をスレスレに交わしながら(その交わし方がなかなかに確信犯的で愉快)、新しい指導要領による「生きる力」を身につける総合的学習のあり方を直球勝負で問うあたりなかなかの説得力。クレジットを見て納得の、充実した出来ばえです。作:下川博
 新年度より次回の予告編つきに。この試みはありがたい。



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