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ラジオドラマの芸術 |
【2001年7月〜】 |
カナン | (NHK-FM:2001.8.25) |
FMシアター 制作/NHK福岡放送局 作/副島直 演出/東山充裕 出演/國村隼、西牟田恵、高田豊三、下山健一、坪内陽子、赤星安優、岩井智史、柏木麻貴、堀脇友加里 ☆☆★ 見ず知らずの人間に、いきなり自分の身の上話をべらべらとし始めたり、見ず知らずの人間がいきなり話し掛けてきたりと、随分変な話だなと思っていたら、実はミイラ取りがミイラになるパターンの、もっともデモーニッシュな展開であることがじわじわとわかってきて、その巧妙に仕組まれた罠に唸らせられる。結局は、常道曲のような構成になっているのだから、ますます怖い。 叙情的な語り口やスウィートなの違和感も、その仕掛けの一つってことか。どおりで、地方のケーブルテレビ局が危ない、だなんてリアル過ぎると思った。NHK福岡放送局福岡放送局制作。 |
夜9時の家族 | (NHK-FM:2001.8.18) |
FMシアター 制作/NHK札幌放送局 作/斉藤歩 演出/大谷聡 出演/山野久治、西田薫、宮嶋聡士、三上勝由、谷崎尚之、中山恭誉、林千賀子、宮林康 ☆★ 物語よ、どこへ行く。わかったようでわからないドラマ。その物語の裏側を読み解かせようとする意図は、わからんではないけど。警官、面接官の巧んだキャラクターは、特別な効果をあげているとも思え得ない。札幌放送局制作。 |
ホテル・ロワイヤル | (NHK-FM:2001.7.28) |
FMシアター 作/飯島早苗 演出/川口泰典 出演/樋渡真司、柳岡香里、雨蘭咲木子、藤本浩二、久松信美、華村りこ ☆☆☆ 『バトル・ロワイヤル』から『ランボー』まで、何でもありの既存フォームを使いながら、それを微妙にずらしながら壊していく技が巧み。演劇的なブラックに満ち満ちている。 |
二人の男 | (NHK-FM:2001.7.14) |
FMシアター 制作/NHK鳥取放送局 作/梶田祐子 演出/上杉忠嗣 出演/高橋和也、大地康雄、岡田直子、林昭弘、池田美佐子、三原遼大、市原健司、上嶋勝巳、榎本尚士 ☆☆★ ラジオドラマには海の男を扱った秀作が多いけど、これもなかなかの出来栄え。古めかしめの心理描写も、地方色と豪華出演者(高橋和也&大地康雄)に救われる。鳥取放送局制作。 |
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