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冬のソナタ (NHK総合土曜23:10〜24:10)
制作:KBSメディア、パン・エンターテインメント
出演:ユジン…チェ・ジウ(声:田中美里)、
チュンサン/ミニョン(二役)…ぺ・ヨンジュン(声:萩原聖人)、
サンヒョク…パク・ヨンハ(声:猪野学)、
チェリン…パク・ソルミ(声:林真里花)、
チンスク…イ・ヘウン(声:片岡身江)、
ユジンの母…キム・ヘスク(声:増子倭文江)、
チョンア…パク・ヒョンスク(声:石塚理恵)、
キム次長…クォン・ヘヒョ(声:大滝寛)
ほか

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第11回「偽り」(6/19放送)
☆☆☆
 ユジンとサンヒョクがよりを戻し、ミニョンはすっかり意気消沈。すっかり用なしキャラに成り下がったと思われていたチェリンが突然しおらしくなって、ユジンとミニョンの再会のきっかけを作ることに。ユジンに久々に会ったミニョンが、しばらくあなたを見ていたい、と懇願するのは良かったが、その後の「壊れた信号」のシーンはちょっと比喩が陳腐すぎた気も。しかし、2人の密会を見てしまったサンヒョクが、その日はじっと黙っているものの、翌日にミニョンと鉢合わせしてしまったことで爆発してしまうあたりの見せ方は説得力あるなあと思う。
 サンヒョクがクラシック番組のディレクターという設定がカン・ミヒとのつながりを作るのに役立って、「ミニョン=チュンサン」ネタも盛り上がって来た。ベッドから起きたばかりのミヒに、これでもかってぐらい真っ赤なルージュが引かれてたのにはちょっとびっくりしたけれど。(櫻田もんがい)


第10回「決断」(6/12放送)
☆☆☆★
 ミニョンと幸せなひとときを過ごすユジンだったが、サンヒョクが倒れ、ユジンは「サンヒョクを救い、ミニョンを諦めるか」「ミニョンを選んで瀕死のサンヒョクを見捨てるか」の決断を迫られることに。ユジンとサンヒョクはもちろん、それぞれの親や友人たちを含めた、すべてのキャラクターの痛切な感情が絡み合い、胸をつく。何度も言っているが、ホントここまで来ると一切の小細工もウルトラCも必要ないので、見る側はただこのセンチメンタルな流れに身を任せていればいい。まさに前半の集大成的なエピソードで、過去9話はすべてこの回のためにあった、といっても過言ではないかも。合間に挟まれるミニョンとユジンのやり取りも微笑ましく、2話の湖でのデートを思い出させるいいムード。ぺ・ヨンジュンは、ビジネスライクな冷たい表情と、こういうときの隙のある表情の違いの作り方が本当に上手い。ミニョンとカン・ミヒの絡みにより「ミニョン=チュンサン」も確実な話となり、後半への期待もぐっと高まる。しかし、点滴の針がわずかの間はずれたぐらいであそこまでの大騒ぎって、どんな大病だったんだろ?(櫻田もんがい)


第9回「揺れる心」(6/5放送)
☆☆☆
 ライブイベントを使った、サンヒョクの思いっきり職権濫用なプロポーズ大作戦は、最初から彼が仕組んでいたものって理解でいいんですよね? で、それについてチェリンが思わせぶりなことを言っていたけれど、サンヒョクがそのプランをチェリンに話すとは思えないので、チェリンは「蛇の道は蛇」で陰謀の匂いを嗅ぎ付けた…ってこと? まあ何にしろ、ずいぶん前から話が出ていたイベントの話や、ユジンに会いたがっていたサンヒョクの先輩という伏線が最大限に生かされるのを見るにつけ、本当にちゃんとしたドラマだなあと思う。ユジンがその感情をさんざん押さえ込んだあげくについにキレて、ミニョンとプチ逃避行に走るラストのカタルシスも見事。ここまで見事だと、ツッコミたくても「クラシック番組のDJが、ステージで浪々と歌謡曲を歌うのはどうかと」みたいな些細なネタしか浮かびません。(櫻田もんがい)


第8回「疑惑」(5/29放送)
☆☆☆
 雪原の中でのユジン、ミニョン、サンヒョクの三つどもえに始まって、チェリンの陰謀久々の発動(今度はサンヒョク母を狙い撃ち)、そしてサンヒョクのレイプ未遂(大げさ?)…と、最初から最後までテンションの高かった回。平手打ちも2回もあったりして。ユジンへの思いを隠そうとしないミニョン、戸惑いながらも否定できないユジン、焦りをおぼえて別人のような行動に出るサンヒョク、どのキャラクターも「その行動に至るまでの必然」がしっかり描かれているので、もはや小細工は何ら必要なし。お話がごく自然に加速しているように見えるほどに、脚本と演出の上手さが光ります。どうでもいいけど、サンヒョクのお母さんの平手打ちは助走ジャンプまで加わってて痛そうでした。(櫻田もんがい)


第7回「冬の嵐」(5/15放送)
☆☆★
 ミニョンのユジンへの誤解は完全に解け、お話の軸足は「ミニョンとユジンがどのように接近するか」に移る。サンヒョクを好きな理由を聞かれて、まるで何かをごまかすかのように饒舌に語るユジンに「好きな理由が多すぎる」と指摘したり、チュンチョンの湖に無理矢理連れて行って「きれいな景色を見ずに悲しい思い出ばかり見ている」とずばり言ったり、ユジンに向けたミニョンの言葉がいちいちツボに入ります。相変わらず丁寧に作られているけれども、嵐でロッジに閉じ込められて二人で夜を過ごす羽目に…という展開は、チョアンさんやキム次長が同行しなかった理由なども含めて、正直もう少し工夫して見せてもらいたかったところ。(櫻田もんがい)


第6回「忘却」(5/8放送)
☆☆☆
 眼鏡を取ったミニョンをチュンサンだと錯覚し抱きしめてしまうユジンと、それを男遊びの手練手管だと思い軽蔑するミニョンの温度差が印象的な出だしからして引き込まれる。チョンアさんのタロット占いネタはいくらなんでもやりすぎじゃないかとか(カード1枚だけ他の人にあげて大丈夫なものなの?)、チェリンとチンスクの会話をミニョンが聞いてしまうシーンのご都合っぷりとか、いくつか突っ込みどころは散見されるものの、そういった部分を無視できるくらいにドライブ感が感じられる話になって来たのもまた事実。ホテルでの一件をミニョンに誤解されたまま最低限の抗弁しかしていなかったユジンが、クビになりかけた現場のおじさんを助けようとしてやがてミニョンに本音を吐露するシーンは、ドラマ的カタルシスとユジンの心情的切なさが相まってかなりの名シーンと言えるのでは。その後ユジンが母親に電話するシーンも「ごく普通」なのだけど心にしみる。色々な要素が、上方向のスパイラルに乗ってきたのを確信。(櫻田もんがい)


第5回「罠」(5/1放送)
☆☆☆
 ミニョンとユジンの関係に危機感を覚えたチェリンの陰謀が大爆発。先の先のさらに先を読むかのような超人技で、「パーティで同じドレス攻撃」&「初恋の人と似てると言われるかもしれない攻撃」の両方ともがクリティカルヒット、お見事です。パーティドレスを着たユジンの似合わなさっぷりも、状況の惨めさに輪をかける。前回スキー場でユジンが撮っていた写真のフィルムをミニョンのコートに忘れっぱなしというのは、ユジンそれ仕事としてどーよ、って感じではあるのだが、それによってユジンのストーカーまがいの写真をミニョンが目撃することになる展開をここに挿入するのは大正解。ミニョンは決してチェリンに言いくるめられただけではないということで、ユジンに向けるその侮蔑のまなざしも納得がいくというもの。第1〜2回で見せた丁寧な積み重ねのベクトルを、ケレン味方面に向けたらこうなりましたという感じ?(櫻田もんがい)


第4回「忘れえぬ恋」(4/24放送)
☆☆★
 ミニョンとチュンサンは別人だと自分に納得させるかのように、仕事のときでも他人行儀な態度を取り続けるユジンだが、スキー場の視察で雪の中に立ったとたんに気分は高校時代へ。冷静でいようとしているつもりでも、サンヒョクに対して重ねてしまう嘘の数がその心の揺れ具合をはっきりと表しているのがいい。小さな嘘2つの露呈はまたしても偶然だけれど、最後の一番大きな嘘はチェリンの機転(?)で明るみに出るあたり、前回よりは納得のいく展開。一方で、ミニョンがユジンに関心を抱く理由もきっちりと描かれていたのも好感。多くの要素が盛り上がりつつあるのだけれど、その途中段階としていろんなことがバラバラに起こっている感じがちょっとテンポ感を削いでいる気もする。(櫻田もんがい)


第3回「運命の人」(4/17放送)
☆☆★
 チュンサンは大晦日の夜に事故死していた。それを知ったユジンたちは悲しみに暮れる…というプロローグのエピローグ部分はさらりと流し、あっという間に10年後へ。かくして2時間に及ぶ壮大な伏線張りが終わり、本編へと突入。
 ユジンとサンヒョクは婚約パーティ直前。よりによってそのパーティの日に、ユジンはチュンサンそっくりの人を見かけ、その人を追いかけて見失ってさらに追いかけてパーティに大遅刻。悲しいほどに取り乱すユジンの表情に胸を締め付けられるも、「そりゃ同じ人が演じてるんだから同じ顔なんだろうけど、そこまでムキになって街中を徘徊するほどにかつてのチュンサンの面影があったっけ」とか「いくらなんでもそこまですっかりと大事なパーティの存在を忘れるもんかなあ」とか突っ込みたくなる気分も。まあ、展開上ウルトラCをやってのけねばならないシーンだけに、若干無理が出るのはしょうがないんだけど。しかしそれをサンヒョクが知るのが、ユジンが書いていたメモ書き(日記?)を読んで、ってのはあまりにも芸がない。同じ芸がないやり方にしても、ここは普通にユジンがサンヒョクに告白し、サンヒョクがそれを許す、という形のほうが美しかったのでは。
 さらにその“チュンサンそっくりの人”が、フランスから帰ってきたかつての級友チェリンのボーイフレンドだったという話と、その彼はユジンが仕事上で取引がある会社の新理事だったという話のいわば“2つの偶然”が、ラスト10分かそこらの間に立て続けに起こってしまうのも、ちょっといただけない感じ。他のシーンが比較的理路整然としているだけに、こういった“いかにもドラマっぽいシーン”が悪目立ちしてるような。
 とは言え、そんな“いかにもドラマっぽいシーン”の連発のおかげで、ドラマ的には盛り上がってきたのも事実なのですがね。(櫻田もんがい)


第2回「はかない恋」(4/10放送)
☆☆☆
 ユジンとチュンサンのデートはいきなりクラスメートたちの知るところに。自習をサボった罰にゴリラ先生が二人に与えたのは一緒に焼却場の掃除って、それじゃもっと親しくなっちゃうじゃん。それは別にいいのか。自分の父かもしれないサンヒョクの父に再び会いにいくことをためらうチュンサンが、たとえ話でユジンに相談するとユジンの答えは、「私ならたぶん、また会いにいくと思うわ…会いにいくのに、理由なんている?」。この一言がチュンサンを決意させるとともに、このドラマの行く末を暗示してもいるわけだ。
 かくしてチュンサンはサンヒョクの父に数学を教えてもらうことになり、偶然それを知ったサンヒョクは面白くない。ユジンに関することのみならず、父親とのエピソードもからめてチュンサンとサンヒョクの嫉妬の構図が逆転するあたりは上手いなあと思う。誤解ですれ違ったユジンとチュンサンが、キャンプでの遭難を通して再び心を通わせるエピソードは定石通りという印象が強いけれども、続く雪の湖でのデートの瑞々しさに、落としどころがこれならばまあいいか、という気分になる。(櫻田もんがい)


第1回「出会い」(4/3放送)
☆☆☆
 女子高生ユジンと、影のある転校生チュンサンが運命の出会いをする第1回。チュンサンは会ったことのない父を捜しているのだが、どうやら、ユジンの幼なじみサンヒョクの父親こそその人らしい…。チュンサンの、無垢で打算のないユジンへの微かな好意と、自分が得られない家庭の幸せを享受するサンヒョクへの妬みが、チュンサンとユジンの最初のデートにつながっていくまでのエピソードの積み重ねはまことに見事。ピアノの音色や美しい自然の風景といった、無条件に人をセンチメンタルにさせるアイテムの使い方も、あざとさを感じさせる一歩手前のウマさ。
 随所に記号的あるいはマンガ的なシチュエーションもあるけれど、あまりそのように感じないのは、演出だけは極端な方向に走らずマンガになることを踏みとどまっているからでしょうね。役者もいい意味で「真面目」に演じている感じ。この誠実さがこの作品のキモなのでは。(櫻田もんがい)




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