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| ER VII | (NHK-BS2月曜23:15〜0:05) |
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第22回「凶悪犯人」(2/24再放送) ☆☆☆★ ネクストシーズンへの橋渡しエピソードの苦々しさには定評がある『ER』だが、今回のそれはこれまでの比じゃない。何というディモーニッシュ。これじゃ、犯罪じゃないか。ひたすらに戦慄して、ただパート8を待つのみ。(結) 第21回「和解」(2/17再放送) ☆☆☆★ ルカが救急車を待つことを、「光った後、雷が鳴るのを待ってるような気分だ」と例えるのが言いえて妙。ウィーバーはレガスピーと終わり、カーターとチェンはチーフレジデント争いに、それぞれがそれぞれの理由で敗北する。クレオは預かっていたリースがピアノのふたで指を骨折したことで、カーラにバカ女呼ばわりされる。いったい「和解」はどこに? 苦々しい現実、つらいことばかりの日常が矢継ぎ早に語られた後だからこそなおさら、反目の末にアビーとマギーが共通理解を持つラストに、救われた気分になる。直前、子供を生みたくても、遺伝的な理由で思わず尻込みしてしまうことを告白するアビーが悲痛。 ソフトボールのルールを知らないルカが、ファールを打ったのにダイアモンドを全力疾走するおかしさとのギャップが、長らく続いたこの母娘の精神戦をいっそうにやさしく包んでくれる。すべては、これまでのエピソードの積み重ねがあってこその感動。(結) 第20回「強制収容を逃れて」(2/10再放送) ☆☆☆ ベントン、ドラマがはじまるの大忙しで、今話は彼の回かと思いきや、さにあらず。アビー&マギー母娘の互いの複雑な関係性は、法廷での噛みあわない討議にいっそう鮮明に。マギーのいい子ちゃんぶりにぶつくさとぼやくアビーに、シニカルなおかしみが。 ホームレスの女性がその昔、子供番組の人気司会者だったりするあたりのサブストーリーのうまさは相変わらず。さらにはぬいぐるみ愛好家の話とも絡み合って……。安心して驚きを受け入れられるドラマツルギーに、改めて感服する。(結) 第19回「出帆」(2/3再放送) ☆☆☆ リアルタイム型に並んで、ロードムービー風は重要番外編で『ER』がよく使う得意技。アビーと母親マギーの複雑な関係性を描き出すには、ロードムービーの体裁はまさに絶好だった。うつ状態のアビーの母親、マギー役をサリー・フィールドがまたまたの大熱演。ここまでの汚れ役を、ここまでの大女優がこなすあたりに、アメリカの奥深さがある。(結) 第18回「春の嵐」(1/27再放送) ☆☆☆ このドラマは何か重要な出来事になると、リアルタイムで綴りたがる傾向が。グリーンとコーデイの結婚式あたりは、それにうってつけだったということか。全般に驚きは少ないものの、ウィーバーが式に呼ばれてなかったあたりに、全面的な幸福感を許さないらしい苦味が効いている。 第17回「適者生存」(1/20再放送) ☆☆☆ 手術中のコーデイとロマノの掛け合い漫才は完成の域に!と思ったら、その手技に満足してか、コーディ産休宣言。今話もつらいことばかりが起こるも、散々妊娠のコーデイをこきおろしてきたロマノから送られたねぎらいのピザとアイスクリームのプレゼントのおかげで、珍しく後味のいい回になる。 第16回「魔女狩り」(1/13再放送) ☆☆☆ レガスピーとの関係発覚を恐れるウィーバーのジレンマ。まだ19歳だということを知らず、インターンシップのリナと関係を持ってしまうカーターのジレンマ。各自ののっぴきならない状態も、先週までの切迫感に比べればマシ?ER内で比較しはじめると、見る方の感覚も麻痺してしまうんだけど。 第15回「告白」(1/6再放送) ☆☆☆★ エピソードを時間軸でサンドイッチする構成の妙を忘れてしまうほどに、連続する惨劇に押しつぶされそうになる。通勤電車の脱線転覆事故現場に、クロアチアで家族を無くしたルカの記憶がフラッシュバックする仕立て方はあまりにもショッキング。もはや連続ドラマの域を越えている。 息絶えたスチュワート司教の死出の支度を淡々とこなすルカが印象的。コーデイの陣痛にグリーンの適性テスト、カーターの切断手術と話の盛り込み方も凄い。 第14回「森の中の散歩」(12/16再放送) ☆☆☆★ 全キャラクターが次々と繰り出す辛いエピソードを否応なく追体験させられるにつけ、そのたびに心身ともにぐったりとなる。もっとも印象的なのは、コバッチュとスチュアート司教の対話。 「振り返れば、悔いばかりが残るよ」 と死に直面し取り乱すのが達観の司教だけに、いっそう悲痛に深みを感じてしまう。叙階式の荘厳には、もはや額ずくしかない。 第13回「御心の行われんことを」(6/24放送) ☆☆☆ 次回への伏線の回ということかな、一回休みの趣。一つの生き方を示したいと語る司教の思いに含蓄あり。チャリティ・パーティで一暴れするカーターとアビーの挿話も、なかなかに意味深。 第12回「後悔」(6/17放送) ☆☆☆ ケリーの後悔、もしくは完全なる降伏の多層的な重なりが克明に描かれていて見事。その他にも、マークの今後に関する術後の伏線に、ジョン・カーターのPART6から引きずられた懺悔と、過去・現在・過去の後悔が、万華鏡のようにたち現われては消えていく。 第11回「疑い」(6/10放送) ☆☆☆★ 悪なる人間も臨終際には救われてしかるべきか、というモティーフは、以前ににもコバッチュの感情を軸に描いた一話があったと記憶するが、ここでもまた同じ問題にコバッチュが直面する。 訴訟問題で情緒不安定のままに手術台に向うエリザベスの描写も秀逸。クレオの部屋を破壊してしまうキニーシャの不条理といい、いかなるほども報われない人々の一喜一憂が愛おしい。 第10回「心に安息を」(6/3放送) ☆☆☆☆ 自動車事故で運ばれてきた親子の描写(とりわけ父親)を切り替えしで描くという古典的な手法の微妙なる変奏にひたすら唸る。自責の念が取り払われるラストに、安堵というカタルシスが。 並行して物語られたマーク・グリーンの開頭手術は、手に汗握らずにはいられない緊迫した描写で、ひたすらに助かって欲しいと願う気持ちを煽る。もしやマークまでも、いや、マークならばきっと……。様々な思いが交錯する傑作。 第9回「最高の贈り物」(5/27放送) ☆☆☆ チェンの出産のすべては、『ERVI』第8回「大いなる期待」の“キャロルの出産、1から10まで”とはまた違った出産とその後の苦悩篇の秀作。レガスピーとケリーの関係性には、微妙な緊張感が。 第8回「私たちが踊るダンス」(5/20放送) ☆☆☆☆ とうとうマークまでも!ここまでの長期シリーズだからこその切なさが込み上げてくる。 すかさず髪型を変えてしまうケリーの変容がいとおしく見えてくるのも、同様か。静かなる伏線が効いているので、レガスピーの同性愛カミングアウトも、ケリーのレズビアン化にも奇妙なほどに説得力が。 「私たちが踊るダンス」というアビーの吐露は名台詞中の名台詞。 第7回「だれか助けて」(5/13放送) ☆☆☆☆ とんでもない感謝祭。これぞ起承転結の妙という語り口にただひたすら唸るのみ。コーデイの告白とマークの心中の重なりにいたたまれなくなるエピローグは最上級。 母マギーが襲来したり、爆発に巻き込まれたりと、アビーはほとんど、女マーク・グリーン状態に陥っております。 第6回「突然の訪問」(5/6放送) ☆☆☆ アビーの母親、マギー役でサリー・フィールド登場。超大物のキャスティイング、しかもその強烈なキャラクターに今後への期待感が高まる。 第5回「希望への飛行」(4/29放送) ☆☆☆ またもマークに災難が。ピーターの管理能力のなさも露見。そしてコバッチュは路頭に迷う。ERの男どもときたら、つらすぎでしょ。 第4回「ベントン 窮地に立つ」(4/22放送) ☆☆☆★ エピソードの見事な交通整理によって、ままならないER調がここに復活。ルカとアビーのひとときの幸せな場面さえも許さない酷烈さも、ならではの意地悪さ。 第3回「宇宙人襲来」(4/15放送) ☆☆☆ カーターの職場復帰の回。エピソードの詰め込みすぎは毎度のことも、やや窮屈な印象は、やはりカーターの話に比重がかかりすぎのせいか。検尿の音で終わるあたりはさすが。 第2回(4/8放送) ☆☆☆ カーターの挿話からまだドラマテックが抜けないため、通常のリアル『ER』には遠い気もするけど、苛酷な患者たちとレギュラー陣の本領とのバランスはやはり絶妙。 カーターとの関係も含めて、予想を越えてアビーの存在がクローズアップされていく模様。ドラマに幅を持たせることを常に忘れない丁重さに頭を垂れる。 第1回(4/1放送) ☆☆☆ 「退屈な時なんてぜんぜんない」とは、まさにこのドラマを言い得た台詞。アビーの人となりが透けて見えるエピソードも苦味が効いていてうまい。第7シリーズに彼女のブレイクの予感。 カーターが麻薬中毒リハビリセンターから退所する様とERとの対比の意図はわかるけど、プロットの詰めはこのシリーズにしては甘めか。演出にもやや荒さを感じる。もちろん、今後に関しての心配などはなきに等しいんだけど。 |
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