花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜

第2回(2007年7月10日放送)

☆☆
 コミック的な処理に手を加えない見せ方に終始した第1回のハイテンションを依然として持続中。芦屋瑞稀(堀北真希)が佐野泉(小栗旬)にもう一度ハイジャンを極めてほしいと男子校に編入してきた理由は、案の定手が込んでいなかったも、基本的にはお話の構成よりもノリとキャラクターの面白さの方に重きがあるドラマなのだから、これはこれでいいのかもしれない。
 中津秀一(生田斗真)が男・瑞稀にピンクのオーラを出しまくるも、男を好きであるはずがないと自らを打ち消そうと葛藤する様は笑えるし、ブロッサム学園のひばり(岩佐真悠子)が6年連続でクイーンに選ばれている怪、なんていう説明もバカバカしくてそれなりに楽しめる。登場人物が多いだけに、さほど面白くないキャラクターも含まれてはくるが、ワイワイとやってるうちに最終回まで見通せるタイプのドラマではある。(麻生結一)

第1回(2007年7月3日放送)

☆☆
 アバンタイトルの7分間で主要登場人物の説明を終えてしまう手際のよさにいい予感である。その後も桜咲学園の寮生まで含めた大量のキャラクターが登場するも、さほどにせわしい印象を与えないのはそれなりに大したもの。

佐野泉(小栗旬)「檻に入れられた猿みたいにギャギャ騒ぎやがって」

とは見事にドラマ全体を言い当てているけれども、いかにもコミックのドラマ化らしいテンポ感はお決まりの調子につき、見進めるのは実にラクチンである。

「この作品はフィクションですので、多少のことは大目にみてください」

と冒頭に言い訳しきってるわけだから、あまり難しいことは言うまい。アメリカから訳あって男子校に編入してきた女の子、芦屋瑞稀演じる堀北真希の男装の麗人ぶりと、それを取り巻くイケメンたちのパラダイスぶりを楽しめば、それはそれでいいのだろう。『生徒諸君!』でも堀北真希は一人気を吐いていたが、今作でも引き続きがんばってる模様。
 それにしても、夜の連ドラは学園物ばっかりだ。日本映画も学園物が乱発気味。それを受難に思う人も少なくないと思うのだが、需要があってそれらが供給されるとすると、それもまた仕方ないことなのかもしれない。(麻生結一)

花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜

フジテレビ系火曜21:00〜21:54
制作:フジテレビ、共同テレビ
企画:後藤博幸
プロデュース:森安彩
原作:『花ざかりの君たちへ』中条比紗也
脚本:武藤将吾
演出:松田秀知、都築淳一、佐藤源太
音楽:河野伸、高見優
主題歌:『PEACH』大塚愛
オープニング曲:『イケナイ太陽』ORANGE RANGE
出演:芦屋瑞稀…堀北真希、佐野泉…小栗旬、中津秀一…生田斗真、難波南…水嶋ヒロ、萱島大樹…山本裕典、関目京悟…岡田将生、中央千里…木村了、嵯峨和真…溝端淳平、野江伸二…五十嵐隼士、京橋新…崎本大海、大国町光臣…高橋光臣、北花田航平…武田航平、八尾光…加藤慶祐、明石総一郎…鈴木亮平、帝塚山翔太…佐藤雄一、七道宗磨…西山宗佑、御殿山左京…早川諒、淀屋橋太壱…千代將太、嵐山譲…田島亮、淡輪恭一…標永久、高井田睦…岡田光、上新庄樹…池田純、今宮昇…渡辺俊彦、四条春樹…高橋優太、樟葉淳之介…松田祥一、西院司…宮田直樹、扇町太陽…古原靖久、貝塚こうへい…尾嶋直哉、石切寛人…萩原達也、正雀漣…松下幸司、上野芝奏太…鈴木康太、水無瀬学人…柴崎佳佑、帷子ノ辻健…中田祐矢、香里園源治…川上祐、天王寺恵…石垣佑磨、オスカー・M・姫島…姜暢雄、花屋敷ひばり…岩佐真悠子、尼崎カンナ…桐谷美玲、今池こまり…黒瀬真奈美、阿部野エリカ…平愛梨、岸里樹理…松田まどか、椿校長…松田聖子、芦屋拓見…山崎一、芦屋英子…筒井真理子、吉岡…小林すすむ、猿渡教頭…宇梶剛士、原秋葉…紺野まひる、梅田北斗…上川隆也