孤独の賭け〜愛しき人よ〜

第1回（2007年4月12日放送）

☆★
　どうもアナクロな設定だと思ったら、原作は東京オリンピック直前あたりの話だとか。確かに当時なら自分の体を担保に二千万を借りようとする女なんて存在はショッキングだったかもしれないが、このご時世で同じことを言いだしても、賭けって言うよりは随分都合のいい申し出にしか思えないところがまずもってズレている印象。正直これを現代に焼き直してドラマ化する意味合いがまったくわからない。もちろん企画意図はどうあれ、出来たものが面白ければそれはそれでという気分にもなるのだが、少なくともこの初回を見た限りでは、そこまでのレベルに達しているとは思えなかった。千種（伊藤英明）と百子（長谷川京子）が、車で危うく事故りそうになるという平板な運命的出会いを経て手を組むことになる過程も、この二人が美男美女であるという以外に説得力のある理由は見つからない。共感できる部分と言えば、長谷川京子の足は綺麗、というところぐらいだったか。今のところ、このドラマを「今後面白くなる」と思って見続けることこそが一番の賭けのような気も。え、一度ベットをコールしたら降りることは許されない？そりゃまずいなぁ。（桜川正太）