花より男子2(リターンズ)

第8回(2007年2月23日放送)

☆☆
 つくし(井上真央)は花沢類(小栗旬)に、道明寺(松本潤)は滋(加藤夏希)に、自分の本当の気持ちを告白する。道明寺グループ再建の切り札となるはずの滋との結婚を破談にしてでもつくしを選ぶことにした道明寺に拍手。
 しかし、今回の見所は加藤夏希演ずる滋の女っぷりのよさだった。結局、道明寺とつくしの仲をさらに堅くさせる形でニューヨークに旅立つ滋のピースサインに思わず涙してしまった。
 お互いの気持ちを確かめあい、運命をともにしようと決めた道明寺とつくし。残るラスボスは楓(加賀まりこ)だ。さぁ、どうやって戦うのか!ラストに向けて俄然盛り上がってきた。(仲村英一郎)

第7回(2007年2月16日放送)

☆☆
 今回は西門 (松田翔太)と更 (貫地谷しほり)と優紀 (西原亜希)の話がメイン。なぜ更は西門の前から姿を消したのか。同時に姿を消す、西門と優紀。二人を心配するつくし(井上真央)。道明寺(松本潤)はつくしとともに二人を探す…。
 西門と更の関係は予想していたより簡単な設定だったが、まぁそれはいいとして、道明寺のつくしへの思いはさらに強固なものになったようだ。頑張れ!と二人に声援を送りたくなる。タマ (佐々木すみ江)も密かに二人を応援しているようで、心強い。ほぼ難関は潜り抜けてきた二人。クライマックスに近づき楽しみが増してきた。(仲村英一郎)

第6回(2007年2月9日放送)

☆☆
 なぜ道明寺(松本潤)が人が変わったようにつくし(井上真央)を避けるようになったのか、道明寺とつくしのお互いの本当の気持ちはどうなのか、その二点がはっきりとした回だった。(鶴見辰吾の出番はあの回想場面だけなのだろうか?気になります)二人の気持ちがはっきりとわかった時点で、これまでのもやもや感は一掃された。これからは安心して楽しめる。
 一方、道明寺のつくしへの思いに気づき始めた大河原滋(加藤夏希)が痛々しい。すべて丸くハッピーエンドに向かってほしいものだが・・・。それにしても加藤は切ない役柄を非常にうまく演じている。道明寺のために作ったバレンタイン用のクッキーを自分で食べているシーンは胸が痛くなった。
 道明寺家の使用人となったつくしを鍛える役のタマ(佐々木すみ江)という新キャラの登場は期待感を増す。使用人頭のタマがつくしをビシビシとしごくシーンは想像しただけで楽しみだ。しかし、西田(デビット伊東)の言っていた「次の一手」というのも非常に気になる。
 いずれにしても、ようやくパート2がパート1の路線に近くなって加速していきそうな気配がする。視聴率は20%を少し超えているが、展開しだいではさらに上を狙えるかも?と思ったりもする。(仲村英一郎)

第5回(2007年2月2日放送)

☆☆
花沢類「牧野に何をしたかはこっちの台詞だよ!司こそどういうつもりだよ。」
道明寺「類、お前本気かよ?牧野に本気なのかよ?」
花沢類「本気だよ。」
道明寺「・・・・・・冗談だろ・・・」
花沢類「冗談じゃないよ。」
道明寺「ふざけんなよ、類」
花沢類「ずっと言わないでおこうと思ってた。司、親友だし。二人がうまくいってればそれでいいと思ってた。一年間ほったらかして彼女作って婚約までして。そこまで牧野の気持ち踏みにじっておいていまさら彼氏づらなんかすんじゃねーよっ!!!!!今の司は最低だよ。」
道明寺「・・・・・・」

 まさにこの会話に前回までのストーリーが凝縮されている。よく言った!花沢類!と拍手を送りたくなるほどの一言だった。
 今回道明寺(松本潤)はつくし(井上真央)の弟・進(冨浦智嗣)の初恋の指南役を買ってでる。一から十まで進に恋のてほどきをする道明寺。結局進は初恋に敗れることになるのだが、自分の弟に接するように甲斐甲斐しく世話をする道明寺がかわいい。進に恋の手ほどきをしながら、道明寺は自分の本当の気持ちを思い出し、つくしに再度告白をする。

道明寺「牧野。オレはやっぱりお前が好きだ。お前以外の女はかんがえられねぇ。」

 時間的な配分として進への恋のてほどきに時間が多く割かれていたが、これはあくまでも道明寺が自分の本当の気持ちを思い出すための回り道だった。ようやく道明寺を覆っていた霧が晴れ、本来の道明寺が戻ってきた感じだ。前回まではもやもや感の多かったこのドラマだが、今後の展開は楽しくなりそうで楽しみ。(仲村英一郎)

第4回(2007年1月26日放送)

☆☆
 ようやく牧野つくし(井上真央)と道明寺司(松本潤)の絡みが再開したようで、ほっと一安心の回だった。
 リストラで社宅を追い出されたつくしと進 (冨浦智嗣)が転がり込んだのは、崩壊寸前のぼろアパートだった。その初めての夜、道明寺がつくしの前に現れ、このアパートは俺様が買い取ったと仰天発言。道明寺の心はしっかりとつくしに向き直ったようだ。アパートでの二人の漫才のような会話は、前シリーズの二人の掛け合いを彷彿とさせ楽しかった。やはりこういうシーンがないと「花男」は面白くない。
 道明寺がつくしに心を開き始めたと同時に、花沢類(小栗旬)のつくしへの恋心も芽生え始めていた。道明寺と花沢類、つくしをめぐって男同士の戦いに発展するのか?今後の楽しみなところである。
 さて、パート2において非常に健闘している一人に大河原滋役の加藤夏希がいる。彼女は政略結婚という形で道明寺と婚約させられるのだが、なぜか道明寺に次第に惹かれていく。そして、つくしの事を諦めきれない道明寺をなんとかして自分に振り向かせようと懸命に努力する。一見破天荒に見えながらも繊細な心をもつ滋を非常にうまく演じている。道明寺に振り向かれない寂しさがひしひしと伝わってきて、愛おしささえ感じてしまうほどだ。今後の加藤夏希にも要注目&期待!(仲村英一郎)

第3回(2007年1月19日放送)

☆★
 牧野つくし(井上真央)と道明寺司(松本潤)は、思い出の場所で待ち合わせをした。しかしそこには大河原滋(加藤夏希)が現われ、しかも道明寺に滋はキスをする。キスを目撃し言葉を無くして立ち去るつくし。道明寺がその場に滋を呼び出した理由は、滋につくしとの関係をはっきりさせるためだったが、つくしは知る由もない。お互いに相手を愛しながらもうまく交わらない二人の思い。一方、道明寺グループは危機に瀕していた。ついに道明寺は、思いとは裏腹に滋との婚約を決意する。
 そんなある夜、家計の事情からバイトに明け暮れていたつくしが意識を失い救急車に運ばれる事態が起きる。知らせを受け、道明寺は大河原家との大事な席を中座し病院へ走る。
 残念ながら今回もじれったいストーリー展開。鶴見辰吾のエピソードが徐々に取り上げられ、道明寺のつくしへの本当の思いも明らかになってきたものの、つくしと道明寺の絡みはせつなくなるシーンばかり。しかも初回から第3回まで二人の関係はねじれたまま。いずれはハッピーエンドになるのだろうが、毎回同じような繰り返しでもどかしいかぎりだ。そろそろ大きな展開を期待したいところ。(仲村英一郎)

第2回(2007年1月12日放送)

☆☆
 道明寺司(松本潤)と大河原滋(加藤夏希)の婚約発表に動揺する牧野つくし(井上真央)。それは道明寺の母・楓(加賀まりこ)の仕組んだものと後で知るが、道明寺の冷たい態度に心が乱れる。一方、滋は思いのほか道明寺を気に入り、交際宣言する。さらには、道明寺のことを教えてほしいとつくしの家にまで押しかける始末。それでも道明寺への思いを断ち切れないつくしは、思い出の場所での再会の約束を無理やり取り付けるが、その場には道明寺だけでなく、滋も現れた。そしてつくしの目の前でキスをする二人…。
 本来のつくしは、正義感が強く男勝りで常に前向き。しかしパート2でのつくしはいつも泣いてばかり。前作のファンにとってはイライラがつのるシーンが多く非常に歯がゆい。道明寺の悪夢の中に登場する鶴見辰吾のエピソードが鍵となっていることは明らかだが、とにもかくにも道明寺の変容の理由を早く知りたい。前作のような元気でやんちゃなつくしがいなくては、このドラマは成立しないのだ。(仲村英一郎)

第1回(2007年1月5日放送)

☆☆
 愛を誓い合った牧野つくし(井上真央)と御曹司・道明寺司(松本潤)が離れ離れになって一年。道明寺からの連絡が全く途絶え、つくしは不安の日々を送っていた。花沢類(小栗旬)の勧めもあって、ニューヨークに旅立つつくし。そこでつくしと道明寺は偶然出遭うのだが、道明寺の「俺はもうガキじゃねんだよ……」という一言に決別の覚悟をする。しかし、道明寺への思いは断ちがたく涙にくれる。そんな折、日本で道明寺の誕生日パーティが開かれることになり、道明寺の母・楓(加賀まりこ)から招待状が。実は、誕生日パーティとは名ばかりで、道明寺と大河原財閥の娘・大河原滋(加藤夏希)との婚約発表が目的だった。つくし、道明寺、滋、初耳の婚約発表に戸惑う三人。三者三様の不安が吹き荒れる。一体、楓の企みとは…。
 初回2時間スペシャルらしい第一回であった(と、言うのは良い意味ではなく悪い意味でだが)。小気味良いテンポで視聴者を飽きさせなかったが、ふと振り返ると本筋に関係ないエピソードばかりであることに気づく。織部順平(生田斗真)がつくしを罠にかけるくだりがまさにそうだろう。なかなか道明寺が画面に登場しないことにも段々イライラがつのったし、つくしを拒み続ける道明寺の理由もはっきりしなくて非常に消化不良。つくしとの関係を清算しようとする道明寺には誰にも言えない理由があって、それが今後の軸となるのだろうが、それにしてももどかしすぎた。前シーズンのような道明寺とつくしの掛け合いを期待していた視聴者には非常に不満足なシーズンになるかもしれない。それにしても2時間の尺に合わせるためだけのストーリー展開という感じが否めず、本末転倒気味だったのはこの上なく残念。(仲村英一郎)

花より男子2(リターンズ)

TBS系金曜22:00〜22:54
製作著作:TBS
制作:TBSテレビ
プロデューサー:瀬戸口克陽、三城真一
原作:神尾葉子『花より男子』
脚本:サタケミキオ
演出:石井康晴、坪井敏雄、武藤淳
音楽:山下康介
主題歌:『Love so sweet』嵐
イメージソング:宇多田ヒカル
出演:牧野つくし…井上真央、
道明寺司…松本潤、花沢類…小栗旬、西門総二郎…松田翔太、美作あきら…阿部力、松岡優紀…西原亜希、大河原滋…加藤夏希、浅井百合子…瀬戸早妃、鮎原えりか…深田あき、山野美奈子…松岡恵望子、西田…デビット伊東、郭智博、川口覚、道明寺椿…松嶋菜々子、織部順平…生田斗真、藤堂静…佐田真由美、朝岡聡、三条桜子…佐藤めぐみ、千石幸代…加藤たか子、牧野進…冨浦智嗣、牧野晴男…小林すすむ、牧野千恵子…石野真子、道明寺楓…加賀まりこ