ガチバカ!

第7回(2006年2月23日放送)


 選抜甲子園シーズンに、また似たような事件とも重なり合ってタイムリーなネタだったのだが、そのアドバンテージも無化させてしまうあたりが、このドラマらしいといえばこのドラマらしい。
 ドラッグに関して鉄太(高橋克典)が熱っぽく演説する場面にしても、それを聞いてあっさりと改心してしまう生徒たちだったら、こんなことにもならなかった気もするし。全員退学、3Eの解散を叫ぶ校長・武田(沢村一樹)は相変わらず『水戸黄門』の悪代官のような役回りだが、理事長の小牧(井上和香)がゆすりの張本人であるコウジ(吉永雄紀)との絡みで人間味を見せたのは救いだった。(麻生結一)

第6回(2006年2月16日放送)


 授業料を滞納しているヒロ(石田卓也)と共に鉄太(高橋克典)が工事現場で働く展開に、『めだか』の悪夢を思い出してしまったが、忍(KABA.ちゃん)がその考え方の過ちを正してくれたことで若干なりとも軌道修正されてよかった。といっても、ドラマ自体がよかったわけではない。
 鉄太の背中にヒロが書いたキャラクターが、田村デザインワークスの田村(モロ師岡)の目にとまって、デザイン料が入ってめでたしめでたしはいいとしても、有名人らしいこの人が銭湯に入っていた理由はオカマだったからってこと?!(麻生結一)

第5回(2006年2月9日放送)


 加奈(黒川智花)と耕太(増田貴久)のスケートデートの話からはじまるも、話はいつの間にか大会社の御曹司ゆえに、何をしたって処分されない雅志(斉藤慶太)の話に。ようやく一週間の停学処分を食らって大満足という展開にも首をひねりたくなるが、それの原因がリモコン爆弾騒ぎだったりするあたりはいかにもという感じ。(麻生結一)

第4回(2006年2月2日放送)


 「屋上の中心で愛を叫ぶ!」という副題を見れば、誰だって嫌な予感を抱くだろうが、当然のようにその嫌な予感が的中。デブでブス(本人談)な華子(石渡吏奈)はせっかくミッキー(橋爪遼)といい感じになってたのに、ミッキーに華子をとられたような気がした加奈(黒川智花)は二人のデートの模様をクラス中に言いふらす。これもよくわからなかったが、その一連で華子が飛び降り自殺しそうになるにいってはさらによくわからない。シチュエーションは悪くなかっただけにもったいない気がする。(麻生結一)

第3回(2006年1月27日放送)


 3E生・ひかり(渡辺夏菜)のキャバクラ勤めをやめさせようと、鉄太(高橋克典)はそのキャバクラに通いつめることに。そのことが教職員にバレてしまい責められるも、鉄太はひかりのことを黙っている。軽はずみにもひかりはお客の部屋についていくと犯されそうになるも、そこに鉄太が助けに現れてめでたしめでたしというお話。ある種の驚きは、これまでに複数回見たことがあるようなこの展開に一切ひねりを加えずにやりきってしまったところか。(麻生結一)

第2回(2006年1月20日放送)


 パンツの色で3E生・井上耕太(増田貴久)の万引きの無実を晴らす鉄太(高橋克典)の大活躍。腹に仕込んでおいた出席簿のおかげで、ナイフで刺されるも命拾いとはまた古い手を。(麻生結一)

第1回(2006年1月13日放送)

☆★
 数々の職業を遍歴してきた元プロボクサーの権藤鉄太(高橋克典)は、柿の木坂高校の臨時教員として採用されるのだが、いきなりに問題児ばかりの3年E組を任されて……、というまるで『ごくせん』と『ドラゴン桜』を原型のままミックスした様なお話から入られては、いかようにこのドラマにそそれと言うのか(驚くべきことに、これはコミックのドラマ化じゃなくて、テレビのオリジナルだったのか!)。手垢のついたエピソードの連なりに追い討ちをかけるように、べったりと音楽がかかり続けられては、なかなか見進めるのが苦しくなってしまう。

武田校長(沢村一樹)「想像以上の馬鹿だな」

いや、むしろ予想通りでしたけれど。
 ただ、ストーリーにあまりにも新鮮味がないマイナス点を制作サイドも鑑みてか、見せ方の工夫でそのあたりをまかなおうとしていたあたりにはちょっぴり心を動かされたので、点数にはおまけをつけなければと思った。実(手越祐也)の母(朝加真由美)の車に鉄太が追いすがる場面などはその典型。ただ、今後もそれだけではちとつらい。(麻生結一)

ガチバカ!

TBS系木曜22:00〜22:54
製作:ドリマックス・テレビジョン、TBS
チーフプロデューサー:貴島誠一郎
プロデューサー:橋本孝
脚本:旺季志ずか(1、2、3、4、6、8、9、10)、楠野一郎(5、7)
脚本協力:旺季志ずか(5)
演出:松田礼人(1、2、3)、山本剛義(4、8)、竹村謙太郎(5、6、9)、竹之下寛次(7、10)
音楽:Arca
主題歌:『ベスト オブ ヒーロー』倉木麻衣
オープニングテーマ:『ハレルヤ』AAA(トリプル・エー)
出演:権藤鉄太…高橋克典、辻堂小牧…井上和香、武田栄二…沢村一樹、宇津木実…手越祐也、井上耕太…増田貴久、森本加奈…黒川智花、中村雅志…斉藤慶太、深田裕之…石田卓也、影山祐子…高部あい、清家ひかり…渡辺夏菜、御木本健児…橋爪遼、前島華子…石渡吏奈、渡辺元気…小泉孝太郎、井上香…滝沢沙織、町田塔子…虻川美穂子、五十嵐忍…KABA.ちゃん、【3年E組:秋山良人、一太郎、今市直之、植原卓也、川崎龍一、新保清貴、須藤謙太朗、藤井貴規、山崎将平、安座間美優、高下彩、清水由紀、田崎りさ、辰巳奈都子、なんしぃ、原南海子、平沢いずみ、藤本久美、三井保奈美、矢口聖来】、秋山修三…井川比佐志、朝加真由美、井上優介…伊野尾慧、井上智幸…藤田宗久、沙耶…酒井彩名、渋川清彦、佐藤二朗、高木ブー、俵木藤汰、藤吉久美子、伊藤さおり、モロ師岡、佐戸井けん太、麻丘めぐみ、佐々岡コウジ…吉永雄紀、勝部演之、広岡由里子、影山千里…加藤貴子、薬師寺保栄、河野洋一郎、須永慶、小室…川野太郎、大西…飯田覚士、辰村…田中要次、金森教頭…渡辺哲、辻堂健一郎…北村総一朗