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ジイジ〜孫といた夏〜 (NHK総合月曜21:15〜21:58)
月曜ドラマシリーズ
制作・著作/NHK、アベクカンパニー
共同制作/NHKエンタープライズ21
制作統括/大津山潮、峰島総生
プロデューサー/柴崎正
作/野依美幸
演出/赤羽博(1、2、4)、楠田泰之(3)
出演/片岡英吉…西田敏行、片岡夏子…古手川祐子、片岡あたる…榮倉奈々、片岡昴…落合扶樹、片岡翔…小杉彩人、遠藤由実、布川敏和、横山香夢、沼崎悠、坂本美鈴…いしのようこ、磯崎和夫…野村宏伸
ほか

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最終回「みんなといたい」(9/6放送)
☆☆
 何気なく進めておいて、何となくしんみりとさせるあたりはさすがは野依さんの脚本だと思う反面、やはり英吉(西田敏行)のキャラクター頼みというか、結局は西田さんの独演会を見せられているような感覚になってしまうあたりをどう考えるか微妙なところ。最後が夏子(古手川祐子)との和解になるあたりも見えすぎだっただけに、夏子、あたる(榮倉奈々)、昴(落合扶樹)、翔(小杉彩人)と英吉との関係がもう少しバラけた風でもよかったのではとも思える。もちろん、1把読みきりの方がわかりやすいし、その効果として最終回にはこの枠としてはビックリするような高視聴率をとったのだから文句はないんだけど。
 願望としては、野依さんにいい意味での変な朝ドラを書いてほしいです。あくまでも『天花』的なという意味ではなく。(麻生結一)


第3回「居場所をください」(8/30放送)
☆☆
 末っ子の翔(小杉彩人)、長男の昴(落合扶樹)とローテーションを守ってきての次なるエピソードはあたる(栄倉奈々)の順番に。売春斡旋の噂もあったクラブでのバイトに誘われたあたるを英吉(西田敏行)が救出したことで和解となる展開に一切の予想外はないが、何気ないほんわかムードにはそれなりの魅力がある。売春組織に詳しい(?!)磯崎(野村宏伸)のいかし方はイマイチ。(麻生結一)


第2回「ひとりはヤダ!」(8/23放送)
☆☆
 視聴率はついに月9を抜くことに。これって、『ホーム&アウェイ』をやぶった『名古屋仏壇物語』以来では。まぁ、本家の月9よりもこちらの方がマシだとは思うが、こちらにも奇妙なところがちらほら見受けられる。
 英吉(西田敏行)による次なる懐柔作戦のターゲットは長男の昴(落合扶樹)に。ここは定石通りとしても、昴が夕貴(横山香夢)を連れてくる過程はあまりにも唐突に思えた。クラスメイトが無理でも、せめて登下校で目が合ったことがある、といった程度のワンクッションぐらいはあってもよかったのでは。隠れていることを気にせずに、悠々と朝シャン(って、死語ですか?)してしまう夕貴の心持もさっぱりわからん。
 野依さんの脚本ということで捻った面白さを期待しているのだが、今のところはベタにいい話で残念。魚を釣ってきた磯崎(野村宏伸)に釣りバカネタとは、またストレートな。(麻生結一)


第1回「お世話になります」(8/16放送)
☆☆
 義理の関係とはいえ、12歳しか離れていない西田敏行と古手川祐子が親子?、と疑念を振り払えないままに見はじめるも、3年前に死んでしまった息子の家に押し掛けたが最後、一宿一飯の恩義とばかりに掃除洗濯食事の支度も何でもござれとばかりに大活躍する英吉を演じる西田敏行の独演会ぶりに大いに楽しませていただいた。
 母・夏子(古手川祐子)、長女・あたる(栄倉奈々)、長男・昴(落合扶樹)、そして末っ子の翔(小杉彩人)と栄吉との関係性が、説明台詞の塊で一気呵成に整理整頓されるあたりにはがっかりしつつも、ひねった面白さが魅力の野依美幸脚本作への期待感は大きい。砂場に弁当箱(?!)を隠されたいじめられっ子の翔が英吉に向かっていくも、本気で跳ね飛ばされるシーンにその片鱗をちょっぴり感じた。(麻生結一)




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