レビュー：愛情イッポン！

愛情イッポン！

（日本テレビ系土曜21：00～21：54）

製作著作/日本テレビ
プロデューサー/村瀬健、井上由紀
脚本/樫田正剛
演出/猪股隆一、池田健司
音楽/仲西匡
主題歌/『YOUR SONG～青春宣誓～』松浦亜弥
出演/夏八木巴…松浦亜弥、住川幸輝…山口智充、望月太一…海東健、轟のぼる…伊藤淳史、薫子…石川亜沙美、山崎樹範、荒川良々、サエコ、小堀陽貴、西原信裕、西村優奈、勝又晴香、平沢賢人、今泉野乃香、佐渡稔、畠中正文、津乃村真子、井上佳子、安田真琴、ぢゃいこ、栗山かほり、武子直輝、鶴田明巳、矢沢幸治、積圭祐、セイン・カミュ、内村さつき…釈由美子、山下真司、笛吹雅子、石田太郎、芳本美代子、成田杉作…船越英一郎、住川笑美子…戸田恵子、夏八木正平…中村雅俊ほか

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第3回（7/24放送）
☆★
　横山道場との練習試合をやるやらないといったお話をメインに、正平（中村雅俊）を慕う大将の美紀子役を演じた勝又晴香のがんばりぶりが見どころだった回。逆に言えば、その他の子役たちは一回休みの印象。この手のドラマはアンサンブルで見せてなんぼだと思うのだが。（麻生結一）

第2回（7/17放送）
☆★
　素人に暴力をふるった正平（中村雅俊）が柔道連盟から2ヶ月の謹慎処分を下されたため、監督不在につき夏八木道場で稽古に励む子供たちは次のジュニア大会に出場できないピンチに。いったんは横山（山下真司）の道場のフランチャイズ化を受け入れるも、正平と今は亡き母（笛吹雅子）との思いが詰まった道場のことを思い、巴（松浦亜弥）が一念発起して監督になる決心をする。ここまでのお話の流れに、予想外の展開は一つもなし。この暑いのにこのベタベタなノリは、ちょっとつらいなぁ。
　確かに畳は大事に使えばそれなりにもつでしょうけど、こと柔道の道場となるとそうもいかんだろうに。この一大事にいたるまで、ただ一人もたたみの張り替え（せめて裏返し）を言い出さなかったこと自体不思議では。ちょっぴり面白かったのは、巴が柔道の呪縛から必死に逃れようと格闘する様の前半部分。『ワンダフルライフ』に引き続いて、芳本美代子が似たような母親役で登場。（麻生結一）

第1回（7/10放送）
☆★
　水曜枠の“Tears Wednesday”と同様に土曜日枠の“Surprise Saturday”も継続使用。水曜と違うのは、楽しげな声つきに変わっていたところ。しっとり系の“Tears Wednesday”に対して、この枠では決して感動させないぞ、的な意気込みが感じられたりもして。まぁ、前クールの『仔犬のワルツ』はある意味（悪い意味でも）思いっきり“Surprise”だったわけだが、そうなってくるともはや『すいか』のような良心的小品をここで期待するのは難しくなってしまうのか（『すいか』は作品の良質さにおいて、日テレ的な“Surprise”ではあったけれど）。
　ちびっ子スポ魂物では、前クールの『ワンダフルライフ』に泣かされたので恐る恐る見てみたが、『ワンダフルライフ』よりはマシかもという印象。ただ、予測できる範囲内でしかドラマが進行しない点に関しては、同様の兆候が。子供向けだとわりきってしまったとしても、やっぱり子供には心躍るようなもっといいドラマを見せてあげたいと思うんだけど。オリンピックにリンクするような企画意図としてのいやらしい側面も見え隠れするが、松浦亜弥と柔道の取り合わせ自体は悪くないのでは。
　家庭の財政を省みず、ひたすら子供に柔道を教えることに情熱を注いでいる父・正平（中村雅俊）を嫌悪している巴（松浦亜弥）が、出来るだけ遠くの大学へ進学を目指すくだりは苦々しくていい。（麻生結一）