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ワンダフルライフ (フジテレビ系火曜21:00〜21:54)
制作/フジテレビ、共同テレビ
企画/石原隆、金井卓也
プロデューサー/小椋久雄、木村元子
脚本/福田靖
演出/植田泰史(1、3、7、12)、河野圭太(2、4、6、8、9)、北川学(5、10)、木下高男(11)
音楽/佐橋俊彦
主題歌/『キミはともだち』平井堅
出演/桐島明…反町隆史、伊佐山みずき…長谷川京子、 妻坂正義…八嶋智人、桶川治虫…堀内健、林次郎…田口浩正、小野田早苗…大島さと子、葛木塔子…市川由衣、小野田勲…村松利史、林薫子…犬山イヌコ、伊佐山幸枝…濱田マリ、伊佐山翔…川口翔平、松川尚瑠輝、米谷真一、川北純也、高橋賢人、川原一馬、細山貴嶺、内藤惟人、伊藤拓也、村田将平、矢島咲子…木村多江、三田晴彦…升毅、飯田基祐、春木みさよ、沢村一樹、熊谷知博、村田雄浩、伊藤正之、森口瑤子、金子昇、大石恵、小林勝也、吉野佳子、工藤明子、高樹マリア、山崎直樹、亀山忍、真柴幸平、福本伸一、升毅、奥村公延、矢島俊太郎…片岡涼、二階堂茂…平泉成、銀川一彦…伊東四朗、伊佐山保…西村雅彦
ほか

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第9回(6/8放送)

 またまた野球をいっさいやらなかった回。別にお話が面白けりゃ、そんなことにはこだわらないんだけど、野球を絡めないとドラマがいっそうつまらなくなるのだから困りもの。
 ジャガーズの面々は成績の悪さから、塾の本部より派遣された講師の香山(森口瑤子)に糾弾され、次の模試で平均点を取らなければ即退塾の勧告を受けてしまう。桐島(反町隆史)も加勢して、みんなで勉強はしたものの、というストーリーは、大の大人が考えるようなお話ではない。香山の出現に急にむかつくみずき(長谷川京子)が絡むダブルデートのエピソードもあまりに陳腐。もはやあきれるしかない。出演者が気の毒です。(麻生結一)


第8回(6/1放送)
☆★
 真哉(熊谷知博)の死を乗り越え、ジャガーズは真哉のIDノートのおかげでキッズリーグの地区予選を優勝。竜崎(沢村一樹)によるショッピングモール計画も白紙になることに。
 これでもかというほどに定番が羅列される展開は毎度のごとくだが、少なくともこれまでの中ではもっともドラマティックな回になっていたはず。だったら、このエピソードを第2話あたりから出してくれていれば、みずき(長谷川京子)の司法試験などという無駄話をやることもなく、もうちょっとは野球ドラマらしくなっていたのではとも思う。
 いっそう存在感が見えづらくなっているのが桐島(反町隆史)。悲しみを押し殺して子供たちに激怒する姿にどうしたことか共感できない。大体、この元プロ野球選手はジャガーズのために何してる?(麻生結一)


第7回(5/25放送)
☆★
 いかなるドラマであったとしても、最低限のリアリティは必要というもの。それが意図的なリアリティ崩しであれば歓迎することもあれど、テレビの生放送時に解説の仕事を断るなんてありえないエピソードを何の工夫もなしに差し出されて、ハイそうですかと思うほどに視聴者は愚かじゃないでしょ。公共の電波を使って子供に語りかけるありがちな設定も、一捻りあれば納得できるものになるのかもしれないけど。
 過去の八百長疑惑が桐島(反町隆史)の人間性云々という野球ドラマの定番的エピソードでさえも、長打を連発して打撃開眼した龍二(村田将平)以外の登場人物はそのトピックに無関心でさえあるので、そこで展開されている話が重要なのかどうかも定かではなくなってくる。初勝利目前で好調の打者にスクイズさせる理由は、情操教育の一環?それとも桐島が自らのトラウマを克服するための治療?まぁ、ドラマをそれとなく終わらせるための力業かな。
 「あの人は今」コーナーに出演のギャラが2万円とは、こんなところにこの回最大のリアリティが。解説者の1年目のギャランティは300万円が相場らしいですね。そんな仕事が2200万円でオファーされれば、妻坂(八嶋智人)ならずとも絶叫するところか。
 優勝よりもホームラン王を優先する桐島の話もとってつけたような感じをぬぐえないが、そんな惨憺たる設定上に立たされようとも、それなりの真実味を施した台詞を吐いてくださる村井役の村田雄浩には感謝したくなる。(麻生結一)


第6回(5/18放送)
☆★
 桃の木商店街にとってジャガーズが有用であることの説明が不足しているように、真哉(熊谷知博)がジャガーズに必要であるという説明が完全に欠落している。真哉がID野球の申し子だったというオチだけでは弱いし、大体あまりにもありきたりすぎる。仮にそのありきたりは容認したとしても、何がしかの伏線はほしかったところ。
 大体、選手たちがどうすればいいかを教えるのは監督だろうに。気分で代打って言われても、野球はそういうものではあるまいと思ってしまう。最後のハイタッチは清々しいんだけど、それまでの積み重ねの引っかかった感じにどうしてもとらわれしまう。息子のグローブのエピソードにしろ、うまくやれば感動的になったかもしれないのに。横糸になっていた妻坂(八嶋智人)のタレ作りの話はまったく面白くない。こういう引っ張りが無駄であることは、誰がしかが気がつきそうなものだと思うけど。(麻生結一)


第5回(5/11放送)
☆★
 またまた野球が別の目的で使われる展開。どうしてそういうことをするんだろう。近くのショッピングモールに客を奪われる中、桃の木商店街の住人に夜逃げが続出。ショッピングモールの社長・竜崎(沢村一樹)が、かつて桐島(反町隆史)の高校時代のライバルで、という設定からいかにもといった感じでゲンナリ。いったんは夜逃げしそうになる次郎(田口浩正)がマウンドに上がるラストはちょっぴり捻ってるんだけど、竜崎が勝ったら桃の木商店街を好きにしてよしとはまた乱暴な。(麻生結一)


第4回(5/4放送)

 みずき(長谷川京子)が司法試験を受ける云々というお話で、またまた野球のお話は隅っこでおまけ扱い。看板に偽りありだとも思ったけれど、『がんばれジャガーズ』ってタイトルでもないわけだから別にいいのか。ドラマに覇気がないのは、登場人物たちがダラダラしてるせい?!(麻生結一)


第3回(4/27放送)

 野球ドラマなのに野球のシーンはほとんどなく、出て行け、行かないでを繰り返すのみ。エピソードは細部までもがどこかで見たことがあるようなものばかり。芸達者なキャストも完全に骨抜きにされている。桃の木商店街、およびジャガーズの先行き以上に、このドラマの先行きこそが深刻に思える。(麻生結一)


第2回(4/20放送)
☆☆
 意外性のゼロ度では、今クール一、二を争うドラマのはず。唯一の驚きは、次の試合で負けたらジャガーズ解散という、あまりにもいい加減なドラマ的なカセぐらいのものか。汚い手を使って勝って落ち込んだところで、勝たなきゃドラマも終わっちゃったわけだし。大体、デッドボールででも出塁しようとする意気込みが、それほどネガティヴなものだとも思えない。荒れたグラウンドを利用するにしても、三塁前に転がすこと自体が技術が必要なことなのだから。仮にその程度のコシャクな手で勝てちゃったとすれば、単に相手が弱かったということでしょ。
 桐島(反町隆史)を監督に懇願するみずき(長谷川京子)にも、ちっとも必死さが伝わってこないのはどうしたことか。桐島が少年時代に見た日米野球の思い出は、野球ドラマらしいノスタルジーがあっていいんだけど、だからって翌朝から改心してグラウンド整備してるとは、何ともベタな。いろんな意向に従いつつ最大公約数を出していったとしても、ここまで捻らなすぎのドラマもなかなか思いつくまい。豪華なキャストをさばききれていないのは第1回同様。(麻生結一)


第1回(4/13放送)
☆☆
 球団を解雇されたプロ野球のスター選手が少年野球チームの監督になって、というファンタジー。こういうタイプのドラマは子供たちがいかに生き生きと描かれるかが勝負だけれど、初回目立ったのは桐島(反町隆史)の横暴ぶりのみ。初対面の子供たちに桐島があらゆるところを触られるエピソードは面白かったけど。
 これはCXのドラマの型みたいなものなので、この型がお好きな方だったら退屈しないかも。キャストには芸達者が揃うも、見せ場が用意されておらず残念。浮気の現場を押さえられ、石鹸を踏んで転んで肩を故障するくだりでは、落ちた香水のビンを足でキャッチしようとして大けがをしてしまい、2002年のワールドカップを棒にふったスペインのゴールキーパー、サンチャゴ・カニサレスのことを思い出した。(麻生結一)




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