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農家のヨメになりたい (NHK総合月曜21:15〜21:58)
月曜ドラマシリーズ
制作・著作/NHK、ホリプロ
共同制作/NHKエンタープライズ21
制作統括/内藤愼介、大加章雅
プロデューサー/平部隆明
原作/二ノ宮知子『GREEN〜農家のヨメになりたい〜』より
脚本/小松江里子
演出/新城毅彦(1、2、5)、中山秀一(3、4)
音楽/窪田ミナ
主題歌/『うらうらら』Every Little Thing
出演/吉川和子…深田恭子、小野誠…中村俊介、清和希望…玉山鉄二、石井加代子…伊藤裕子、大柴やよい…松本莉氏A吉川加奈…星井七瀬、木村桂司…小林すすむ、大柴哲也…鈴木ヒロミツ、吉川薫…ガッツ石松、井川鶴子…大島蓉子、石坂久美…小柳友貴美、高橋綾子…川俣しのぶ、大柴友代…池田貴美子、吉川憲太…吉田智則、上野豊…北村栄基、塩地隆…末高斗夢、栗山英喜…石井智也、吉川佳子…宮崎美子、清和正…松山政路、桜井辰次…加藤武、小野タマ…宮本信子
ほか

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最終回「畑からの贈り物」(6/21放送)
☆☆
 ドラマがはじまった時に漫然と予想したラストまでの成り行きにいっさいの裏切りがなかったことは、最終回で確認するまでもなかったか。逆に言えば、最近流行の(?!)いきあたりばったりのドラマとは一線を画した作り。前者にも後者にも困ったものだが、キャストの魅力のおかげで何とか見通せた感じ。
 土地を売って農業をやめると言い出したタマ(宮本信子)を翻意させるべく、かつてタマが最初に鍬を入れた荒れ地を和子(深田恭子)が一人で耕しはじめると、また一人、また一人と村人たちが和子を手伝うようになり、という真面目極まりない展開を眺めながらまずもって思ったことは、この村の美形人口密度に関して。中村俊介、玉山鉄二、松本莉緒と揃えば、ニュースで取り上げてもいいぐらいの高さでしょ。伊藤裕子が演じた加代子のお姉さんぶりもよかっただけに、もう少し前目から和子と絡めてもよかったのでは。当の和子はあれだけの作業した直後でも、爪は長くて手はきれい。こういうあたりのリアリティを視聴者は見逃さないはず。(麻生結一)


第4回「野菜泥棒をつかまえろ」(6/14放送)
☆★
 一言で言ってしまえば、副題通り「野菜泥棒をつかまえろ」というお話で、それ以上でもなければ、それ以下でもない。泥棒に襲われた和子(深田恭子)を誠(中村俊介)が助けたことで初めて、誠が和子の大切さを知る結末の王道ぶりに、逆にドギマギしたりして。
 それにしても、やよい(松本莉氏jの出番の少なさはちょっとひどいのでは。和子とやよいをぶつければ、もっといろいろ出来るだろうに。(麻生結一)


第3回「イチゴの涙」(6/7放送)
☆☆
 ここのところのNHKのドラマには、キャスティングと役柄、企画がピタッときてるものがいくつかある。『ドリーム』の水野美紀にしても、このドラマの深田恭子にしてもキャスティングはイメージ通りだし、やりたいこともよくわかる。あとは、お話が面白ければ最高なんだけど……。唯一満足できたのは、夏川結衣と吹越満のそれぞれの個性とキャラクターの裏切り具合が実に面白かった『菊亭八百善の人びと』ぐらいかな。
 和子(深田恭子)が希望(玉山鉄二)のイチゴ農園を手伝う話はあってもいいと思うのだが、そのことでドラマに何かしらのプラスがあったかといえば、何もなかったような。希望とその父・正(松山政路)というキャラクターを使い切るだけだったら、1話分いらないだろうし。裏のドラマ(=『愛し君へ』)にも似たようなことがいえるのだが、どうにも展開にフレッシュさが足りない気がする。(麻生結一)


第2回「落ち葉の秘密」(5/31放送)
☆☆
 好きな人=誠(中村俊介)の側にいたいから、といういたってシンプルな理由により有給休暇まで利用して農業を手伝い始めた和子(深田恭子)。村人からの評価は、“押しかけ女房”でほぼ一致。このあたりの設定でいくらでもエピソードは作れそうなものだけれど、あまり工夫がないのはもったいない気がする。東京を忌み嫌っている肥料作りの名人・辰次(加藤武)と和子の対決が今話最大の見せ場。

辰次「頑固じじい!」

和子「バカ娘!」

と激しくののしりあってた2人が、いつの間にやらすっかり仲良しになっちゃってるあたりはいかにも緩い。(麻生結一)


第1回「野菜がライバル」(5/24放送)
☆☆
 深田恭子がNHKのドラマに出演するのは『海峡』以来?! だったら、脚本は神山由美子だったりするのかなと期待したけれど、そううまくはいきませんか。
 第1回では、OLの和子(深田恭子)が合コンで知り合って付き合いはじめたばかりの誠(中村俊介)に振られるも、誠が会社を辞めて農業を始めたことを聞きつけ、めげずに誠の田舎にまで押しかけていって一騒動を起こすまでをにぎやかしく描いている。初回で押しかけ女房するところまで詰め込みたかった気持ちはわかるけれど、物語の交通整理はまったくなってない。深田恭子がイメージに違わないキャラクターを演じていて面白かったので★一つはオマケするが、それだけでは次回以降厳しいのでは。(麻生結一)




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