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サラリーマン金太郎4 (TBS系木曜21:00〜21:54)
製作/DREAMAX TELEVISION、TBS
プロデューサー/森田光則
原作/本宮ひろ志
脚本/中園健司(1、2)、関根俊夫(2、3、4、5、6、7、8、9、10)
演出/倉貫健二郎(1、4、5、7、10)、富田勝典(2、3、6、9)、田沢幸治(8)
音楽/中村幸代
主題歌/『希望の橋』THE ALFEE
出演/矢島金太郎…高橋克典、矢島真澄…羽田美智子、山田龍平…長嶋一茂、須藤麗子…牧瀬里穂、中沢哲平…大沢樹生、黒川優作…秋野太作、結城伸子…曲山えり、相川雅美…蛯原友里、梅谷一馬…古川貴稔、石垣啓六…春田純一、神田雄策…濱田マ助、渡辺浩平…佐藤正浩、矢島竜太…島田智之介、矢島美香…角田彩海、吉岡勉…石原良純、鷹司誠士…保坂尚輝、犬丸重信…多々良純、岡田竜司…飯田基祐、宮田輝男…新井康弘、琴乃…芦田由夏、水谷高志…長谷川初範、本城勝…山田吾一、前田一郎…恵俊彰、田中政和…勝村政信、円城寺隆…内藤剛志、中村加代…野際陽子、島津桃太郎…高橋英樹
ほか

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第10回(3/18放送)
☆☆
 金太郎(高橋克典)たちはおろか、鷹司(保坂尚輝)の命までもを狙った円城寺(内藤剛志)に、

「ひょっとすると、鷹司と円城寺の間にヒビが入ったんじゃないかね」by加代(野際陽子)

「加代ちゃん、鋭いね」by桃太郎(高橋英樹)

って、誰が考えたってそれしかないでしょうよ。
 中沢(大沢樹生)のスパイ行為も金太郎の広い心の中で許されると、海外に派遣されていたヤマトの社員、前田(恵俊彰)と田中(勝村政信)が復活し、いきなりに円城寺がヤマトを汚い手で売却しようとしている噂をキャッチ。そんな円城寺の陰謀を食い止めるべく、最後は素手勝負に出る金太郎。さすがは武道派ドラマらしいオチ。それにしても、円城寺強いな。
 見事ヤマトは存続し、金太郎は役員待遇になるも、やっぱりやっぱりヒラが好きということで辞退。関根俊夫脚本のおかげか、デタラメだった第3シリーズに比較すると格段に今回はよかったと思うけれど、もういいんじゃないでしょうかね。(麻生結一)


第9回(3/11放送)
☆★
 ついに中沢(大沢樹生)がスパイであることが発覚、ってとっくの昔にバレバレだったでしょ。ここまで気がつかなかったことの方が奇跡的というか。金太郎(高橋克典)は頭を金属バットで殴られてましたけど、ぜんぜん平気でしたね。一体、どういうことなんでしょう。物語自体は建設の許認可云々を引っ張ったままに最終回へ。(麻生結一)


第8回(3/4放送)
☆☆
 ドラマのテイストをどう思うかは個人的な趣味にしろ、出来ばえとしてはデタラメだった第3シリーズよりも格段にちゃんとしているのでは。関根俊夫脚本に感謝すべきところでしょうか。
 厚生労働省が複合福祉施設建設の許認可を取り消したことで翻弄される金太郎(高橋克典)たち。鷹司(保坂尚輝)の愛人・麗子(牧瀬里穂)も、どうやら金太郎サイドに寝返ったか、許認可取り消しにした厚生労働省の局長のスキャンダルを利用した円城寺(内藤剛志)と鷹司らの謀略であることをリークする。その情報を利用しようとする龍平(長嶋一茂)と、正々堂々を貫き通そうとする金太郎が対立するあたりは、いかにもこのドラマらしいところ。(麻生結一)


第7回(2/26放送)
☆★
 総合福祉施設に厚生労働省の許認可が下り、勢いに乗る金太郎(高橋克典)たちは、現状調査のために出かけた老人ホームで車椅子姿の黒川(秋野太作)に遭遇。このエピソードだけでも数話作れそうなものだが、あっさりと復活。何だか釈然としないうちに、円城寺(内藤剛志)のベタなおどしっぷりにまたまた押し切られてしまった格好。(麻生結一)


第6回(2/19放送)
☆★
 武闘派を全面的にアピールしはじめた円城寺(内藤剛志)のあこぎさはいっそう顕著に。なるほど、麗子(牧瀬里穂)は円城寺と金太郎が斬り合って、共倒れというシナリオを描いていたか。加代(野際陽子)の大きなお土産にぞうさんを想像する龍平(長嶋一茂)は、どうやらこのドラマのガス抜き的役柄らしい。
 岐阜、愛知に遷都計画という妙にリアルな話のバックには政界のドン、犬丸重信(多々良純)が。逆に、首都再生派の代表として、現在国土建設大臣の水谷高志(長谷川初範)を担ぐ金太郎。その裏でこれまでに何人の人間が死んだのだろうと問われても、別にカウントしてないし。
 蜂矢(坂田雅彦)が殺され、一馬(古川貴稔)が殺人容疑で捕まってしまう。金太郎も刺客に狙われるも、間一髪のところで椎名(宇崎慧)が身代わりに。そんな椎名も助かってよかったよかった。おかげで一馬も釈放されました。めでたしめでたし。(麻生結一)


第5回(2/12放送)
☆★
 何かあると思わせていた牧瀬里穂演じる須藤麗子は、やはり鷹司(保坂尚輝)の愛人だったか。金太郎(高橋克典)に共感どころか、実際はその男気と正義感を嫌悪するばかり。ここに、鷹司が送り込んでいるスパイが麗子で、円城寺が送り込んでいるスパイが中沢(大沢樹生)であることが判明する。
 そんな小細工なぞお構いなしに、2歳の娘・美香(角田彩海)をおぶって出勤する金太郎は必要以上に誇らしげ。打ち合わせに向かう途中には、飛び降り自殺者をビニールシートで受け止める芸当まで披露する。「真ん中で受け止めなきゃ、お陀仏」って、あれは真ん中だって完全に地面に激突してるでしょうよ。
 長瀬(長谷川哲夫)は死んでいなかったという桃太郎の仕掛けた罠に引っかかって、再び長瀬を襲った男が立ち戻った龍神会に乗り込んだ金太郎は、そこでも大立ち回りで大活躍。円城寺がたくらむ大きな陰謀とは、国家規模で動いている遷都計画だったというラストまで、強引なりにスムーズにことは運ぶ。密かにTBSのドラマの中では、これが一番見ごたえが出てきてる?!(麻生結一)


第4回(2/5放送)
☆★
 円城寺(内藤剛志)の妨害により、『ヤマト・リバイバル・プロジェクト』内はスパイ疑惑で揺れる。港南町では金太郎(高橋克典)が高速道路建設の推進派に寝返ったと疑われるも、ヤマトと絡んだ地元の土建屋、蜂矢(坂田雅彦)によってすべては仕組まれてた。銀行の頭取で幼なじみの長瀬(長谷川哲夫)から融資の約束を取り付けた桃太郎(高橋英樹)だったが、長瀬は円城寺の差し金で拷問を受け、意識不明の重態になる。吉岡(石原良純)がホテルのリニューアル工事の仕事を受注してきた。金太郎はその設計のデザインを妻・真澄(羽田美智子)に頼むことに。
 龍平(長嶋一茂)が仲間内にスパイがいるとにらむと、あいつらを信じるといきなりに龍平を殴りつけたり、ブルドーザーに対決を挑んだりと、相変わらず金太郎が熱くらしさをふりまいていた模様。加代(野際陽子)は畳の下に金隠してるんだったら、最初から出せばいいのにと冷静に思ってみたり。(麻生結一)


第3回(1/29放送)
☆★
 ヤマト・リバイバル・プロジェクトを立ち上げた金太郎(高橋克典)たちだったが、ことを起こすたびに円城寺(内藤剛志)による妨害は入って大苦戦。すべてのプランが円城寺に筒抜け状態とは、きっと仲間の中に裏切り者がいる!、といった感じの熱く騒々しいテイストはいつも通り。
 ハーバード出身の龍平(長嶋一茂)に、人は見かけによらないと言い放った金太郎には、これまでのいかなる活躍にもましてよくぞ言ったとほめてあげたい気分。伊達に今まで幾度となく絶体絶命のピンチを乗りきってきてませんね。龍平の英会話も必要以上に楽しげだったし。こんなに素敵な方ならば切られてみたいと言わせるほどの切れ者は鷹司(保坂尚樹)。『はんなり菊太郎』では涙もろい人情の人も、ここではエロ丸出しの円城寺(内藤剛志)、っていうか内藤さん。関根俊夫脚本と『サラリーマン金太郎』って、どうにもイメージがつながらないんだけど。(麻生結一)


第2回(1/22放送)
☆★
 いよいよヤマトに乗り込んだ金太郎(高橋克典)、龍平(長嶋一茂)、そして桃太郎(高橋英樹)の3人。会長の円城寺(内藤剛志)が画策する大量リストラの撤回を申し出る金太郎に対し、円城寺は金太郎たちが所有する持ち株をすべて差し出すことを交換条件としてあげる。金太郎はその要求をのみ、ヤマトの中に社内ベンチャーを設立する。
 大声で叫ぶ登場人物たちに耐えられる方はどうぞ。いくら笑いは百薬の長が持論だからって、桃太郎はちょっと笑いすぎでしょうよ。(麻生結一)


第1回(1/15放送)
☆★
 ゼネコンの大変革を唱え、みそぎまでやったヤマトがやはり旧の木阿弥状態に。そこでヤマトの鬼退治に立ち上がったのが、金太郎と桃太郎だったという一席。金太郎(高橋克典)はサラリーマンを辞め漁師になっていた。第1話に限っては、『漁師金太郎』ってこと。そこへ龍之介(津川雅彦)の従兄弟と名乗る島津桃太郎(高橋英樹)がやってきて、ヤマトの社長に就任した鷹司(保坂尚輝)のつながりで、官僚出身の円城寺(内藤剛志)が会長に就任したものだから、ヤマトが危ないと主張。金太郎は早々にサラリーマンに復帰を決意する。
 おなじみの物騒極まりない台詞に説教に決闘に、定番は抜かりなくしつらえられていた。「立派な体格のいい男」by加代(野際陽子)の役で長嶋一茂も登場。派手な決闘シーンも、結局一番強かったのは桃太郎だったけど。だったらいっそのこと、『桃太郎侍』に金太郎が登場した方が面白かったのでは?!
 日曜劇場が指定席だったこのシリーズを木9枠に移動させたのは、『渡鬼』の最新シリーズが登場するまでのリハビリでしょうか。(麻生結一)




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