TV DRAMA REVIEW HOME

百年の恋 (NHK総合月〜木曜23:00〜23:15)
連続ドラマ
制作・著作/NHK
共同制作/NHKエンタープライズ21、日本テレワーク
制作統括/加賀田透、鈴木圭
プロデューサー/大野木直之
原作/篠田節子『百年の恋』
脚本/橋部敦子
演出/中村金太
主題歌/『元気を出して』島谷ひとみ
出演/岸田真一…筒井道隆、岸田(大林)梨香子…川原亜矢子、秋山泉子…高畑淳子、平岡真由美…久我陽子、高野奈々実…浅見れいな、梶原卓也…来須修二、松井実…安村和之、神谷健太郎…並樹史朗、宮本慎吾…橋本啓輝、津田順子…柊里咲、保健師…伴美奈子、助産師…山口詩史、町田広美…石川素子、マリ…奥原茉莉、立花由香里…もたい陽子、ロバート…浅沼コリン、電話の声…住友七絵、電話の声…青山美帆、岡本正輝…加勢大周、峰村修造…六平直政、大林里枝…江波杏子
ほか

>>公式サイト


最終週「こんな夫婦だってアリなんだ!」(12/1〜12/4放送)
☆☆★
 妻・梨香子(川原亜矢子)が早々に育児休暇を切り上げ職場復帰したことにより、夫・真一(筒井道隆)は玉突き的に専業主夫宣言することに。育児に追われる真一はママ友サークルにも積極的に参加するようになるが、仕事中心の梨香子との溝は深まる一方。そんなこんなの不満が爆発して、梨香子が真一の仕事を小バカにしたことがきっかけになって、真一は家出してしまう。

「専業主夫をバカにするな!」by真一

と専業主夫の逆襲がはじまったかと思ったのも束の間、編集長(高畑淳子)に夫婦逆転生活の居心地のよさという真一(筒井道隆)にとっては痛いところをつかれてしまい、息巻く気持ちも一気にトーンダウン。
 梨香子(川原亜矢子)と真一(筒井道隆)がそれなりに折り合ってめでたしめでたしという締めくくりまで、これほど期待を裏切らない展開のドラマも珍しいかもと思わせた。言い換えれば、いっさい意外性のないドラマだったってことなんだけど。未来ちゃんの1歳の誕生日に育児エッセーの単行本が出版されるエピローグも、予想通りながらきれいなまとめぶり。(麻生結一)


第3週「ボクがママですよ?!」(11/24〜11/27放送)
☆☆★
 梨香子(川原亜矢子)と岡本(加勢大周)が公園で密会している姿を見て、真一(筒井道隆)の頭の中では梨香子=悪女像が完成。炊飯器でお米が炊けたことを大喜びし、納豆をかき混ぜて納豆ご飯を作る悪女って?!
 梨香子の母親・里枝(江波杏子)と真一が喫茶店で言い合いになる場面は、なぜだか背景にスプリットスクリーンの大画面。かかってる曲は「復活」とかなり趣味的。パンツは脱ぎっぱなしで、何でもクローゼットに詰め込んで、料理もぜんぜん出来なくて、ご飯が炊けただけで大喜びするような人とつりあいが取れるような人ってどんな人?という真一の問いに、パンツを洗う人とお金を稼いでくる人が同格であることがここに判明する。パンを焼き、バターをぬって、コーヒーまで入れてくれる梨香子

「このトースト、すっごくおいしいよ」

ってそれ褒め言葉になるの?
 ついに生まれてきた女の子は未来ちゃんと名づけられる。おかげで真一には、育児エッセイの執筆という仕事が発生するも、未来の保育園探しに追われている間に取材の仕事などは減る一方。逆に梨香子は一年間の育児休暇のはずが、生後2ヶ月目にして仕事復帰気味になるほどの乞われよう。そして真一は専業主夫宣言するまでが、テンポよく描かれていている。主人公のキャラクターに等しく、脱力した感じが夜見るドラマとしてはいいのかも。(麻生結一)


第2週「こんなハズじゃなかった!」(11/17〜11/20放送)
☆☆★
 案の定というかほとんど規定通りに、梨香子(川原亜矢子)は掃除も洗濯も料理も、主婦業的なことは一切出来ない仕事の出来る女で(しかも、随所にいらつきぶりを発揮)、真一(筒井道隆)は自分の仕事もままならないほどに家事全般に追われてしまうという展開。
 別に目新しい展開は登場せずも、ツボどころはきちっと抑えてあるので、安心して楽しめるドラマに仕上がっている。(麻生結一)


第1週「こんな恋って、アリ?!」(11/10〜11/13放送)
☆☆★
 年収200万の売れないフリーライター、岸田真一(筒井道隆)と年収6000万円の外資系銀行に勤めるキャリアウーマン、大林梨香子(川原亜矢子)がインタビューの仕事をきっかけに、セスナに乗って、遊園地に行って、チョロチョロっと会った末にベッドイン、即結婚。婚姻届けを出すのもまかせっきりに、真一が家政婦状態になるのを臭わせつつ、第2週へ。
 貞淑な妻、梨香子を思って真一が想像する洗濯機が二層式だったりする細かさに、ちょっと期待できるかもと思わせる。10年前に児童文学賞を受賞して以来、さっぱりという生々しさも、痛々しいというか苦々しいというか。ロンドンの合成画もそれとわかって逆に楽しげだったりする。(麻生結一)




Copyright© 2003 TV DRAMA REVIEW. All Rights Reserved.