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温泉へ行こう4 (TBS系月〜金曜13:00〜13:30)
製作/テレパック、TBS
企画/山田康裕
プロデューサー/矢口久雄
脚本/清本由紀、旺季志ずか、卯月みふる、高橋祐太、吉川晃江
脚本監修/石原武龍
演出/山内宗信、岩寺秀廣
主題歌/『ケセラセラ』P.I.MONSTER
出演/武藤薫…加藤貴子、松本絵梨香…あめくみちこ、沢村りさ子…今村恵子、吹越美晴…矢部美穂、佐々木伸江…山下裕子、大谷広美…田中千代、大谷真二…志ガヤ一馬、浦山桐子…池津祥子、村上連平…日野誠二、若林麻子…住吉ちほ、浜田めぐみ…高井菜緒、佐藤祐介…鈴木翔吾、大谷真一郎…渡邉奏人、海堂慎也…神保悟志、渋谷琴乃、武藤健司…田中実、永野悠里子…藤吉久美子、久松志摩子…香山美子、蔵原由希乃…藤村志保
ほか

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第11週(11/10〜11/14放送)
☆☆
 祐介(鈴木翔吾)の本当の母親・良子(渋谷琴乃)が、祐介を返してほしいと訪ねてくる。薫(加藤貴子)と武藤(田中実)の苦悩がちょっと芝居がかりすぎてて、途中ついていけないところもあったが、自らも子供時代に捨てられた武藤の思いが描かれた第1,2週がここにかかってきて、ドラマはきれいに締めくくられていたと思う。
 この第4シリーズは、旅館まで代えて初心に戻ったアクロバティックな設定のおかげで、第1シリーズの時にあったよさも少しは出ていたかな。最終回に祐介のエピソードを持ってこず、今一度久松の心意気を駄目押しするあたりはいかにもこのシリーズらしいところ。(麻生結一)


第10週(11/3〜11/7放送)
☆☆
 薫(加藤貴子)とりさ子(今村恵子)が一緒に酒を酌み交わし、二人で「めだかの兄弟」を大合唱して打ち解けたことは直接的に関係なかったものの、最初からひっぱってきた武藤(田中実)をめぐる女のバトルもどうやら終結した模様。美晴(矢部美穂)のやめるやめない話は、規定路線でやめないほうにシフト。伸江(山下裕子)の美容整形後シミュレーションには思わず笑ってしまった。
 ここまで定番の話ばかりだと、大学のミステリー研究会に所属しているお客・篠原(永田杏奈)の探偵ごっこなんてエピソードの方が、むしろ新鮮だったりして。(麻生結一)


第9週(10/27〜10/31放送)
☆☆
 真二(志ガヤ一馬)のことを支配人だと父親(大林丈史)に伝えていた、珍しく広美(田中千代)メインのエピソードよりドラマはスタートするも、すぐさま解決。まりさ子(今村恵子)と連平(日野誠二)の思いも乱れ飛び、祐介(鈴木翔吾)の父・弘樹(乃木涼介)が久松に現れて、予想通りの大騒動。ハロウィンパーティのどざくさに祐介とパンプキンマンに扮装した弘樹とがご対面でめでたしめでたし。(麻生結一)


第8週(10/20〜10/24放送)
☆☆
 相変わらずのエピソード満載ぶりには、ある意味感心する。旅館のあら探しする日本の名旅館ベスト100を出している出版社の編集長、服部(草見潤平)が、薫(加藤貴子)の心からのもてなしに陥落するあたりはいかにもこのドラマらしい。
 今週はりさ子(今村恵子)が大忙し。武藤(田中実)に抱きついたかと思ったら、久松をいきなり辞めてしまって、ドラマからアウトしたのかと思いきや、再び出戻って元のさやへ。一体何だったんだろう?(麻生結一)


第7週(10/13〜10/17放送)
☆☆
 宿泊客の塚田(中島久之)がダークホース、桐子(池津祥子)に一目ぼれしてプロポーズ。これで桐子もはれてアウトするのかと思いきや、その申し出を断ることに。これで桐子が、このドラマ中で結婚退職する可能性は限りなくゼロになった?! そういえば、『ピュア・ラブIII』の主役もキリコ(木里子)さんですね。(麻生結一)


第6週(10/6〜10/10放送)
☆☆
 由希乃(藤村志保)の孫、祐介君(鈴木翔吾)効果でネタ切れは一時的に解消され、ドラマの寿命は再び伸びることに。よく考えてみると、久松の面々(ついつい蔵原といいそうになる)が総出でどうしてあそこまで必死に祐介君のご機嫌をとらなきゃいけなかったかは、イマイチ謎なんだけど。
 蔵原を勝手にやめてわがままだという自覚が薫(加藤貴子)にもあったことが、地味に発覚。そりゃ、そうでしょう。(麻生結一)


第5週(9/29〜10/3放送)
☆★
 武藤(田中実)は薫(加藤貴子)に病院に通っていることを隠していて、とはまたいかにもありがちな展開だこと。で、結局何もなしというオチも、いかにもありがち。
 かつて絵梨香(あめくみちこ)に人生を救われた連平(日野誠二)は、あっさり去ったと思ったら、ケンカして傷だらけで再登場。ただ、なぜケンカをしていたかは定かではない。そのことに疑問を呈した広美(田中千代)だったが、

「いいのよそんなこと、どうだって」by桐子(池津祥子)

と一蹴。ドラマ出演者にドラマの細かいところにこだわるなと言わせるあたり、あまりにも大胆というか、ドラマ作りにおける職場放棄というか。そしていつの間にか、その連平は久松のメンバーに。

「つらいことを乗り越えるたびに、人はやさしくなれるのよ」by絵梨香

ちなみに、『真実一路』ではまったく逆のことをやってます。(麻生結一)


第4週(9/22〜9/26放送)
☆☆
 武藤(田中実)がりさ子(今村恵子)の芸者時代の恋人、根本(千葉哲也)に薫(加藤貴子)への感謝を語る場面がいい。コミカルの合間に思いっきりシリアスをぶつけてくるあたりの変わり身の早さは、このシリーズのもっとも得意とするところ。(麻生結一)


第3週(9/15〜9/19放送)
☆☆
 「暗中模索の連続」とは言いえて妙。シリーズものって、パート3あたりで壊れて、パート4あたりでまた初心に戻るパターンが多いが、このドラマもその例に漏れず。りさ子(今村恵子)がようやくクローズアップされることによって、薫(加藤貴子との対立構図が鮮明になってきた。これでドラマの先行きが大筋で定まった感じ(それって、先の先まで見えたってこと?!)。
 今シリーズでは出番が少なかった海堂(神保悟志)が案の定アウト。不動のメンバーがまた一人去る。もういう新陳代謝を繰り返すのも、シリーズもののサガということで。(麻生結一)


第2週(9/8〜9/12放送)
☆★
 薫(加藤貴子)が久松を引き継ぐことで、ドラマに新しいシチュエーションを与えようとしているのかと思ったら然に非ず。蔵原の仲居全員が助っ人につめかけることで、あっという間に久松が蔵原状態になる。だったら、蔵原のままでいいじゃない、なんてそんな正論はこのドラマに通用するはずもなく。もちろん、にぎやかしい仲居たちの暴れっぷりがなきゃ、『温泉へ行こう』じゃなくなってしまうんだけど。結局は、また似たような話が繰り返されるのみか。(麻生結一)


第1週(9/1〜9/5放送)
☆☆
 これまでにも数々のアクロバティックな展開に驚かされ続けた人気シリーズの第4弾だが、またまた冒頭からやってくれました。薫(加藤貴子)は実母に20数年間会っていなかった設定だったと記憶するが、何と夫である武藤(田中実)は母親の志摩子(香山美子)と30年間も会っていなかった!もはや数字が多い方が勝ちみたいなノリ。
 シリアスとおバカの掛け合わせも相も変わらず。志摩子がいきなりに死んでしまったかと思ったら、今度は志摩子が女将を務めていた久松の女将になると言い出すあたりは、いかにもこのシリーズ的ななりゆきだ。志摩子の死の場面に、折り鶴が風に吹かれるといった細かい演出あたりもらしい凝り様。
 加藤貴子、あめくみちこ、矢部美穂の三羽ガラスのうち、矢部美穂の役どころがクレジットとあわせて後退していることに、世知辛さを感じたりして。(麻生結一)




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