レビュー：大奥

大奥

（フジテレビ系火曜19：59～20：54）

制作著作/フジテレビ
制作協力/東映
プロデュース/保原賢一郎、手塚治
脚本/浅野妙子（1、2、3、4、5、6、8、10、11）、十川誠志（7、9）
演出/林徹（1、2、3、4、9、10、11）、佐藤祐市（5、6）、山下智彦（7）、長岡鉦司（8）
音楽/石田勝範
主題歌/『I Say A Little Prayer』kazami
出演/天璋院（篤子・島津敬子）…菅野美穂、瀧山…浅野ゆう子、まる…池脇千鶴、和宮…安達祐実、東郷克顕…原田龍二、徳川家定・柳丈（二役）…北村一輝、今岡真之介…岡田義徳、葛岡…鷲尾真知子、初島…木村多江、吉野…山口香緒里、浦尾…久保田磨希、藤波…小松みゆき、雲井…片桐華子、堀田良庵…山田明郷、島田屋女将…山田スミ子、松江…栗田よう子、喜兵衛…青野敏行、きく…紅萬子、その…水川あさみ、生島庄五郎…山口馬木也、勧行院…岡まゆみ、有栖川宮…田窪一世、璃玖…松尾れい子、涼波…佐藤友紀、徳川慶喜…山崎銀之丞、桐野利秋…木下ほうか、島津斉彬…本田博太郎、島津忠剛…森下哲夫、徳川家茂（喜福）…葛山信吾、村瀬…岸田今日子、実成院…野際陽子ほか

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「明治篇新しい生命」（9/2放送）
☆
　最終回を迎えたと思ったら、さらにスペシャル版が放送された気合の入れ様。ただ、基本的には普通の総集編でした。（麻生結一）

最終話「将軍の女たち～旅立ちの時～」（8/19放送）
☆☆
　歴史的な解説は毎度のごとく教科書的で旨み薄し。天璋院役で再登場した菅野美穂は、『幸福の王子』と合わせて、今クールはまったく幸福そうじゃないね。華やかな時代の大奥に思いをはせる瀧山（浅野ゆう子）の憂いが、ケレン味たっぷりに見せ場を作る。このドラマで一人気を吐いていたのが、浅野ゆう子だった。（麻生結一）

第10話「上様ご出陣」（8/5放送）
☆☆
　将軍・家茂（葛山信吾）の出陣、そして死。実成院（野際陽子）と和宮（安達祐実）は悲しみを共有することで、ついに和解。瀧山（浅野ゆう子）と柳丈（北村一輝）の関係を挟みつつ、なだれ込み式に物語はスルスルと流れに流れるも、個々のエピソードは薄味の印象。
　軍医として長州征伐に同行した真之介（岡田義徳）は、まる（池脇千鶴）の豆狸PART２で笑わせたのもつかの間、鳥羽・伏見の戦いで死？（麻生結一）

第8話「束の間の夫婦」（7/22放送）
☆★
　とまる（池脇千鶴）＝豆狸！北村一輝が二役目で再登場する僧の柳丈の無節操ぶりにはちょっとびっくり。瀧山（浅野ゆう子）をメロメロにさせて接吻だなんて、何だかベタなハーレクイン小説みたいよ。
　般若な瀧山も初島（木村多江）の亡霊に悩まされるんだったら、もっと派手にやってくれないと。毎度のことながら、中途半端。（麻生結一）

第7話「禁断の恋」（7/15放送）
☆☆
　初島（木村多江）、島流しの回。逢引の相手、生島庄五郎（山口馬木也）は死罪に。山口馬木也は『剣客商売』からの連投の末に、死罪の役とはね。
　一人、凄みを増し続けるのが浅野ゆう子演じる瀧山。実成院（野際陽子）との主導権争いも、ちょっと役者が違うといった存在感で★一つプラス。（麻生結一）

第6話「嵐の予感」（7/8放送）
☆☆
　瀧山（浅野ゆう子）の再登場シーンの迫力分で、★一つプラス！家茂（葛山信吾）の夜とぎの相手をさせられ、精神に異常をきたしたおその（水川あさみ）の狂乱ぶりにも驚かされる。（麻生結一）

第4話「将軍死す」（6/24放送）
☆★
　展開はするも、ドラマ的な抑揚はいっそう平凡に。（結）

第3話「江戸城燃ゆ」（6/17放送）
☆☆
　ラスト、炎上する大奥の中を彷徨う篤子（菅野美穂）が、東郷（原田龍二）と再会するシーンあたりのキメっぷりは、いかにもな東映調。陰湿なかけひきがドラマのほとんどを占めているだけに、カステラの毒味のシーンのようなチャーミングな場面には救われる思いだ。（結）

第2話「狙われた姫君」（6/10放送）
☆☆
　わかりやすいいじめが頻発して、ドラマはいっそうにぎやかに。浅野ゆう子の瀧山は、これ以上がないほどのはまり役では。（結）

第1話「将軍の女たち～運命の出逢い～」（6/3放送）
☆☆
　御台所・篤子（菅野美穂）V.S.大奥総取締・瀧山（浅野ゆう子）に全員注目！人物紹介の手際のよさは歴史の教科書を丸読みするかのよう。いかにも俗っぽい作り込みも、対立が際立ってくればそれが生きてくるかも。
　キャストにはそれらしい人がズラリと揃う。身分違いも何のそのとばかりにコンビを結成するのは、菅野美穂＆池脇千鶴。今クール3組目の朝ドラヒロインコンビです。（結）