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動物のお医者さん (テレビ朝日系木曜21:00〜21:54)
制作著作/テレビ朝日
プロデュース/高橋浩太郎
制作協力/THE WORKS
協力プロデュース/霜田一寿
原作/佐々木倫子
脚本/横田理恵(1、4、6、9、11-1)、深沢正樹(2)、古沢良太(3、5、7、8、11-2)、江頭美智留(10)
監督/佐藤嗣麻子(1、2、5、8、11-1)、久野昌宏(3、4、6、9、11-2)、山崎貴(7、10)
音楽/寺嶋民哉
主題歌/『朝陽の中で微笑んで』諫山実生
出演/西根公輝…吉沢悠、菱沼聖子…和久井映見、二階堂昭夫…要潤、嶋田小夜…加賀美早紀、清原…高杉瑞穂、阿波野…平井理央、清水章吾、吉野きみか、樋口浩二、蛍原徹、堀北真希、須賀健太、今林久弥、芥川貴子、森康子、芦沢孝子、伴美奈子、田島令子、真矢みき、小木茂光、藤田宗久、加藤治子、寺泉憲、チューヤン、ふかわりょう、雛形あきこ、藤田宗久、緒川たまき、矢倉助手…菊池均也、菅原教授…草刈正雄、西根タカ…岸田今日子、漆原教授…江守徹、【ナレーション:キートン山田、声の出演:チョビの声…柊瑠美、ミケの声…山本圭子】
ほか

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第11回(6/26放送)
☆☆★
 これまで保たれてきた3部構成を破る2部構成で分厚く見せた最終回。エピソードタイトルの出し方も、最終回らしく微妙に変化がつけられている。
 「チョビ、帰らず」はこれまでの軽いタッチをかなぐり捨てた重厚な作り。公輝(吉沢悠)が過労で倒れてしまうほどの深刻篇も、リードが絡まった切り株を引きずって帰ってくるチョビの勇姿に、清々しくもおかしみに溢れた印象を残す。ちょっぴり『南極物語』風だったりして。
 「宿命の対決」はいつもの飄々調で見せる講座対抗秋の大運動会。ひよこ運び競争、動物借り物競争と種目が異色なのはならではの面白さ。クライマックスの直検競争=直腸検査のバリエーションに、時間のかかる地味なおかしみが、いかにもらしい。菱沼(和久井映見)が日常的に騎馬戦の練習やってるのには笑った。(結)


第10回(6/19放送)
☆☆
 「間違いだらけの講座選び」。お世辞やヨイショ、そして詐欺まがいが飛び交う浮世の縮図。でも結局、世の中は落ち着くところに落ち着くわけだけど。寄生虫学講座からの贈り物がそうめんとは、あまりにも生々しい。
 「漆原の秘密?!」。漆原(江守徹)の教え子・漆田役で、緒川たまきがお久しぶりにドラマ復帰。
 「さよなら平九郎」。キャラ立ちしきれないままに、清原(高杉瑞穂)がアウト。最終回1回前に「さよなら〜」がつくエピソードを持ってくるあたりの細かい揺さぶりさに小さくグッとくる。(結)


第9回(6/12放送)
☆☆
 ライバル・綾小路(雛形あきこ)に対する、漆原(和久井映見)のお腹に力が入ってない啖呵がすごい!もはや漆原は、出てきただけで笑えるという無敵キャラに。(結)


第8回(6/5放送)
☆☆
 『ヒヨちゃん、病に伏す』では、にわとりのヒヨちゃんが演技賞もの。『菱沼の就職』では、菱沼(和久井映見)が胃腸の強さにおいても異能の人であることが判明する。ダイナマイトヨーグルトのCMがケッサク。『ネズミ捕獲作戦』はテレ朝の野球中継が30分じゃなくて、36分の延長ということを知らずに、ラストを見逃した被害者が続出の模様。エピソードのバリエーションは、いつもより落ちる印象。(結)


第7回(5/29放送)
☆☆★
 博士論文の完成を目指す菱沼(和久井映見)の前に立ちはだかる英語の壁!そしてホントの英語の壁までも出現!公輝(吉沢悠)たちのバカンス計画を恨めしく見つめる菱沼役の和久井映見が必要以上に汚らしくてノリノリ。その勢いのままに血液を洗う菱沼には、喜ばしさと不気味さが綯い交ぜだ!緩さに味がある。(結)


第6回(5/22放送)
☆☆★
 漆原(江守徹)の傍若無人的“無神経”に対して、“無心”の境地で対抗しようとする『漆原の弱点』が絶品。“無心”のオーラを放つ加藤さん役の加藤治子があまりにも適役だ。チョーク投げの鬼丸先生という昔怖かった面影にも納得。(結)


第5回(5/15放送)
☆☆★
 無駄な緊迫が楽しかった「雨の日の惨劇」には笑った。緊急患畜のたびに学生たちが激しく一喜一憂し尽くす様がスリリング。こういう地味にエスカレートしていく反復の積み重ねはベーシックな見せ方なだけに、その効果も大きくははずさない。しるこの大爆発は、確かに惨劇。
 「夜の訪問者」で公輝(吉沢悠)の両親を演じていたのは真矢みきと小木茂光で、真矢みきの美声が聴けるおまけつき。それにしても菱沼役の和久井映見は、いいリアクションをかましてくれるね。ドラマとはあまりにもかけ離れたトーンが確信的すぎるタイトルバックも、笑いの仕上げとして絶妙に効いてる。(結)


第4回(5/8放送)
☆☆☆
 公輝が世間知らず解消のために3時間耐久犬の散歩に挑む「怪しいアルバイト」。病気の鳥の治療を迫られるタカ(岸田今日子)の追い詰められ方と乗り切り方が楽しい「タカの孫自慢」。「クソババ」と連呼する九官鳥への菱沼(和久井映見)の緩いリアクションが見物の「飼い主は誰?」。いずれもが小品らしい面白さに満ちてて、思わずクスクス。何にもましてこのドラマ、CMが少なくていいですよね。(結)


第3回(5/1放送)
☆☆★
 このドラマ、ほんとバカだね。“漆原しかられ事件”なんて語彙は、原作的な勝利なんだろうけど、そこに行き着くまでの成り行きは地道に描かれており、だからこそラストのオチがハマるあたりは、テレビドラマ的ながんばりかな。
 ズラした笑いの連打が緩く心地よい。とにかくうるさいドラマにはうんざりしてるところなので、このドラマの存在はありがたいです。原作と比較の仕様がないので、むしろ純粋に楽しめるところもあるのかな。(結)


第2回(4/24放送)
☆☆☆
 うるさくて暑苦しいドラマが今クールを席巻する中にあって、こういうクール系(単なる脱力?!)がいてくれたことに救いを感じる。チャプターごとにタイトルを入れるやり方も、品よく決まってるけど、これってコミックのまんまなのかな。
 出演陣はおおむね好演で、その小気味よいアンサンブルにひたっているだけでも居心地がいいが、よく目を凝らして見渡してみると、金曜ナイトドラマ的キャスティングが透けて見えてくるよ。
 脱力したままになりがちな展開にアクセントを与えているのは、吉野きみかがタカ(岸田今日子)の生娘時代を演じる回想シーン。この場面の時代物的な作り込みぶりが楽しげでいい。(結)


第1回(4/17放送)
☆☆★
 キャラクターと獣医物としての大前提が出揃って、さぁこれからという感じかな。とりあえずは、吉沢悠と要潤の学ラン姿はこで終了ですかね。江守徹演じる漆原教授は、ほとんどあかね屋絃三(武蔵 MUSASHI)じゃないかい。(結)




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