レビュー：メッセージ～言葉が、裏切っていく

メッセージ言葉が、裏切っていく

（日本テレビ系月曜22：00～22：54）

制作著作/よみうりテレビ
制作協力/ＭＭＪ
チーフプロデューサー/藤井裕也
プロデューサー/岡本浩一、次屋尚、千葉行利
脚本/森下直（1、2、3、5、6、8）、武田百合子（4、7）
演出/国本雅広（1、2、3、6、7）、塚本連平（4、5）、岡本浩一（8）
音楽監督/近藤由紀夫、小西香葉
主題歌/『好きだなんて言えない』Fayray
出演/霧海杏子…真中瞳、永瀬江里…りょう、竹内歩…山口もえ、藤枝亮…玉山鉄二、伊武雅刀、柳沢慎吾、原千晶、利重剛、佐戸井けん太、鷲尾真知子、山田明郷、ト字たかお、長江英和、剛州、花原照子、猪腰真之介、浅見小四郎、乃木涼介、岡本竜汰、上杉祥三、古宮基成、丸居沙矢香、岩崎ひろみ、尾美としのり、桜井センリ、ビビる大木、犬山犬子、なべおさみ、村野武範、渡辺哲、山谷初男、桐谷健太、河村隆一、中山仁、潮哲也、佐野史郎、沖直未、芳本美代子、前田亜季、香田晋、田中美奈子、吉行和子、橘実里、岡田義徳、杉田かおる、菅井きん、大塚寧々、田中健、村上行人…宇崎竜童、田畑明美…倍賞美津子ほか

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第8回（3/10放送）
☆☆★
　分厚い構成、骨太の語り口で非常に見ごたえある最終回に。こういう誠実な作りのドラマが一本カットになってしまうのは嘆かわしいと思う反面、ちゃんとしてるわりにはどうにもドラマが盛り上がらなかったことを鑑みると、それも致し方なしかと思えてくる。惜しい止まりのドラマなんて、たくさんあるわけだし。
　何かあるとは思ってたけど、原千晶が記者だったとはね。本筋よりそっちにびっくりしてたりして。記憶喪失の絵本作家、夏役を利重剛が静かに熱演。この人はやっぱり俳優の方がいいね。（結）

第7回（3/3放送）
☆☆★
　不当判決というトピックは、『風子のラーメン』とかぶる。爆弾男（河村隆一）が選んだ犯罪者への復讐は納得のいくものだし、心にしみる。しみるんだけど、『風子のラーメン』ほどに迫らないのは主演者の差につきるね。夏ミチオ（利重剛）のサイドストーリーあたりとの絡みも悪くないんだけど、ヒロインの真中瞳の表面なぞってるような演技のたびに、すべてが興ざめしてしまう。（結）

第6回（2/17放送）
☆☆★
　暴露する方とされる方の言い分、そしてそのことが及ぼしたその後の闇について。取材することのジレンマ、迷いが真摯に描かれるも、題材のよさのわりにはどうにもドラマに重みが出ない。結局、きれい事に流れちゃうんだよなぁ。
　今回のメイン、“イケ面風”（by杏子）の藤枝役、玉山“ガオレンジャー”鉄二がいい。（結）

第5回（2/10放送）
☆☆
　“暴露専門の下劣な雑誌”とうそぶくわりには、取り上げるネタはなぜか常に高尚。全体的な流れもきれいにまとまりすぎてるんだよね。これを女性的とか等身大とか言われても、ちょっと違う気がする。
　芳本美代子が『ママ！まっしぐら』キャラを半分出しつつ登場。もうちょっと見せ場があってもよかったかな。（結）

第4回（2/3放送）
☆☆
　社会派的な厳しさよりも、理想論的な甘さが前に出るのでせっかくのまじめテイストも上滑りする感じを否めない。３人の記者の中では、ごみ屋敷絡みでようやく見せ場がきた山口もえがよかった。（結）

第3回（1/27放送）
☆☆★
　医療ミスに関する骨太の問いかけに、終盤になるにしたがってドラマの誠実は極まる。ラストの美談調をそのままにさせなかったのは、カメラの乾いたシャッター音か。
　ただ、そこに行き着くまでの重厚さ（鈍重?!）がつらい。見続けることに骨が折れる理由は、役者の演技にも原因があるんだけど。もったいない気がする。（結）

第2回（1/20放送）
☆☆
　ニ方向からドラマが真摯に展開。それぞれに粒揃いで悪くないが、どうして話が２ついるのかは、今のところ判然としない。穴に落ちた歩（山口もえ）が予告でも落ちっぱなしにはビックリしたけど。（結）

第1回（1/13放送）
☆☆★
　第1回だけが社会派で、その後わけのわからないドラマに成り下がっていった例も多々あるだけに油断は禁物だが（またもや悪例として『ストレートニュース』登場！）、志の高いスタートをきろうとした意気込みは伝わってくる。
　主要出演者には多くを望めなさそうなので（何でこのキャスト？またできない人、揃えたなぁ）、今後もゲスト次第の展開は続きそうだが……。とりあえず第１回目は、大塚寧々の熱演に救われる。それにしても大塚さんは、最近ゲスト出演ばっかりですね。山口もえのダラダラ調事件解説は、このドラマの名物になりそう?!（結）