レビュー：おとうさん

おとうさん

（TBS系日曜21：00～21：54）

製作著作/ＴＢＳ　制作/TBSエンタテインメント
プロデューサー/八木康夫
脚本/遊川和彦
演出/清弘誠（1、2、5、6、8、10、11）、片山修（3、4）、佐々木雅之（7、9）
主題歌/『クローバー』CUNE
出演/進藤士郎…田村正和、進藤晶…中谷美紀、進藤まこと…広末涼子、進藤恵…深田恭子、大場和男…石塚英彦、おばちゃん…岡本麗、玉木真二…谷原章介、ヒデちゃん…塚本高史、関口…新克利、ピアニスト…沼田爆、婦長…井上夏葉、増田高道…深江卓次、音大教授…中丸新将、増田貴子…藤夏子、山口雅秀…石丸謙二郎、山口礼子…高畑淳子、安西珠子…森山良子、増田悟史…立原勇武、山口次郎…国分太一、進藤（増田）優…飯島直子ほか

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第11回（12/22放送）
☆☆
　親不孝4人娘が奇跡的なまでに親孝行になるまでの軌跡の顛末が、いかにもオールスターものらしい大味さ（それこそが遊川節？）に満ち満ちていくあたりは、容易に想像できたところ。終いにはウェディングドレスまで着せられてしまう愛されように、改めてこのドラマのキーパーソンが珠ちゃん（森山良子）だったことを再認識。森山良子の妙演が、このドラマを随所に救ったことは間違いない。
　田村さんはそばさえ打たなきゃかっこよかったのに、最終回でまた打ってしまったか……。深キョンは『リモート』最終回に引き続いての鼻声。同時期の撮影でかぜひいていたのかな？（結）

第10回（12/15放送）
☆☆★
　晶（中谷美紀）の結婚早々の岐路話がメインも、優（飯島直子）と息子、恵（深田恭子）と次郎（国分太一）のエピソードの織り交ぜ方も、なかなか決まっている。オールスターのさばき方もこなれてきて、もしかしてこれが過去最高回?!

「それに私、芝居下手だから」by晶（中谷美紀）

いや、そんなことはないんじゃ。

「おばちゃん」＝広末

市毛良枝がコンスタントにおばあちゃんになってしまうぐらいだから、広末がおばちゃんでももはや驚くまい。他の３姉妹に比べれば、彼女の見せ場はおばちゃんネタ程度でかなり薄め。（結）

第9回（12/8放送）
☆☆★
　キャバクラのシーンにデジャヴ?! 確か『オヤジぃ。』的な作品（?!）にも似たようなシーン、なかったっけ？店で父娘でばったり対面してしまうエピソードにも見覚えが。仮に他の作品だったとしても、これが遊川節であることだけは断言できる。

「あんた、誰だよ」byキャバクラの客

そりゃ、聞くわな。お金、払ってるんだもん。
　士郎（田村正和）が恵（深田恭子）をホテルに助けに行く話にも、自作パロディの臭い。かしまし娘も4人よれば、もっと捻った話が作れそうな気もするけど、ここまで捻らないのも、ある意味凄いことか?!（結）

第8回（12/1放送）
☆☆★
　まこと（広末涼子）がまるで別人に！そんな劇的な変貌ぶり以上にショッキングだったのが、飯島直子が悪かった話。いや、飯島直子演じる優が悪かった話。「コンビニでタバコ」って、その等身大が生々しすぎて。珠子（森山良子）がわるかった説は、あの悪酔いから察せられるところ?!
　とりあえずは、晶（中谷美紀）と真二（谷原章介）の結婚パーティーに現われる士郎（田村正和）が、ひたすらにカッコよかったのでした。（結）

第7回（11/24放送）
☆☆
　珠ちゃん（森山良子）、『さよなら大好きな人』を歌う。現場はうけただろうね。でもって、四姉妹によるエピソードの持ち回りは、再びまこと（広末涼子）に戻る。彼女が家に戻ったことで、これまで出演シーンの少なかった広末の挽回がはじまる?!（結）

第6回（11/17放送）
☆☆
　晶（中谷美紀）の回。物語はトータルで１ヵ月経過していることが判明する。たまちゃん（森山良子）、「私飲んじゃいますよ」が、脅し文句か。（結）

第5回（11/10放送）
☆☆★
　オールスターキャストがあらゆる平凡を超越する瞬間が満載。飯島直子はあくまでも身勝手で品悪く、中谷美紀はひたすら控えめに、広末涼子はいつまでもグジグジと、そして深田恭子は『リモート』との掛け持ちのハードスケジュールにもめげず、てな感じで、4者4様に個性が出せているのでは。
　居酒屋で全員がバッタリなんてあたりは、この類のドラマの定石通りで、ビックリ度は限りなくゼロに等しいけど、安心感はあるよね。（結）

第4回（11/3放送）
☆☆
　大場（石塚英彦）に引っぱられたおばちゃん（岡本麗）の転びっぷりと、実は酒癖が悪かったたまちゃんの逆切れが、今話の二大ビックリ。相も変わらぬ話の凡庸さに引っぱられてか、一所懸命ディテールに面白みを発見しようとしている自分に気がつく。
　『愛なんていらねぇよ、夏』に引き続いてのいじめられキャラに、広末は新境地を見出したか?! 恵（深田恭子）への助言は的を得てるんだけど、まこと（広末涼子）自身はヒデちゃん（塚本高史）にやられっぱなし、とはまたわかりやすいこと。ここでも思わず、もっとも見せ場の少なかったメインキャラに注目している自分に気がつく。（結）

第3回（10/27放送）
☆☆
　優（飯島直子）の息子、悟史（立原勇武）が高熱を出してたとき、何で士郎（田村正和）に見てもらわないんだろうと思ったんだけど、田村さんが医者だったのって、『オヤジぃ。』の方でしたね。何てまぎわらしいドラマだ。
　エピソードの平凡は全2回以上か。まこと（広末涼子）の出番の少なさも、看護婦の夜勤というリアリティでカバー。スター共演には都合のいい設定のようで。（結）

第2回（10/20放送）
☆☆
　『オヤジぃ。』の生き残り組、まこと（広末涼子）メインの回。事ある毎に話を遮られる哀れっぽさに新境地を見る。ただ、今話最大の驚きは、音痴な森山良子！まことのキャバクラ嬢なんかより、こっちの方が大ごとでしょ。（結）

第1回（10/13放送）
☆☆
　田村正和ありき企画。せめて、『オヤジぃ。』みたいな、いいところを探す方が難しいようなドラマにはなって欲しくないんだけど、そばをうつ田村さんの姿を見てたら、大いに不安な気持ちになってしまう。（結）