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駆落ち (NHK総合2002.08.18)
制作・著作/NHK
制作統括/大津山潮
原作/川内康範『虫けら』より
脚本/川内康範、長川千佳子
演出/兼蔵正英
音楽/篠崎正嗣
出演/長戸雄平…大森南朋、石川道代…雛形あきこ、藤井五郎次…國村隼、「花月」の女将…絵沢萌子、おさわ…キムラ緑子、銀次…津田寛治、中山せつ…山口美也子、中山政美…井上晴美、野原勇…山本龍二、石井…飯田基祐、石川たつ…梅沢昌代、長戸君子…小山田サユリ、藤駒社長…中田敦夫、藤駒客室係…赤司まり子、防空演習の男…秋山昌徳、お花…岡本易代、刑事…松本公成・塚本耕司、年子…佐々木梓、医師…沼田爆、藤駒旅館女中…江口由起、藤駒旅館主人…あがた森魚、長戸五平…塩見三省、山田かね…冨士眞奈美、長戸道代・語り…加藤治子
ほか



☆☆
 ドラマの出来ばえとこれは別の話。いくらハイビジョンで放送済みの作品とはいえ、この放送時間はないだろう。日曜23時10分って、誰にも見せたくないってこと?終戦スペシャルの位置づけもあるわけだし、こういう作品こそ、もっと見やすい時間帯(つまりは土曜21時!)に放送すべきではないのか。NHKの見識を大いに疑う(詳しくは『少年たちスペシャル』を参照)。
 終戦つながりか、『昭和ロマネスク 愛・倫廻のワルツ』に引き続いての川内康範物。お話はどこまでも甘ったるく、それに歩調を合わせるかのように演出も甘いんじゃ、口の中まで甘々になっちゃう。そのロマンの香り漂う通俗性こそが、このドラマの真髄なんでしょうけど、幾多の苦難の末に、という定石通りの物語ではもはや感動できないのも事実。
 すっかりNHK女優と化してきた雛形あきこが、数奇な運命に弄ばれるヒロインを熱演。(結)




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