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北の国から2002 遺言 | (フジテレビ系) |
制作著作/フジテレビ 制作協力/フジクリエイティブコーポレーション プロデュース/中村敏夫、杉田成道 原作・脚本/倉本聰 演出/杉田成道 音楽/さだまさし 出演/黒板五郎…田中邦衛、黒板純…吉岡秀隆、笠松蛍 …中嶋朋子、中畑和夫…地井武男、中畑みずえ…清水まゆみ、北村草太…岩城滉一、宮前雪子…竹下景子、小沼しゅう…宮沢りえ、水谷涼子…原田美枝子、成田新吉…ガッツ石松、宮田寛次(シンジュク)…布施博、山下…杉浦直樹、高村吾平(トド)…唐十郎、高村弘…岸谷五朗、高村結…内田有紀、清水正彦…柳葉敏郎ほか |
前編(9/6放送) ☆☆★ 糞糞って、テレビ見ながら夕飯食べてる身にもなってちょうだい。出会い系サイトが虚しいという決めつけは、いかにも富良野的発想。原田美枝子は少し老けた?回想と連続されちゃうと如実に過ぎてツラい。そんな回想シーン連発の後日談風は、21年分の最終回としては致し方ないところか。 またもや純(吉岡秀隆)、美人(内田有紀)と出会う。月々3万円の42年返済ローンを抱えるダメ男がなぜ? 「覚悟ある?」by結(内田有紀) 「(ドキドキした!)」by純(吉岡秀隆) こういう直接攻撃風ダイアローグは、倉本聰節の典型。「トドの金玉」を連発する唐さんにしてもそうだけど、いたるところ下ねただらけじゃないか。ほとんど、山田洋次の世界?! 今回の白眉は、五郎(田中邦衛)病院のシーン。そのおかしさと悲しさはやはり際立ってます。(結) 後編(9/7放送) ☆☆☆ 随所につじつまが合わなくなってたり、中途半端になったり(糞発電の話はどこへ?)、全体的なまとまりにも欠けるなど、シリーズのベストフォームとは程遠いんだけど、個々のエピソードの粒立ちに関しては、さすがと言わざるをえない。 とりわけ、新吉(ガッツ石松)の遺言論が秀逸な遺書添削のエピソードが絶品。五郎(田中邦衛)と山下先生(杉浦直樹)のやりとりは、倉本聰の裏大傑作『玩具の神様』を思い起こさせた。 「人はいつ死ぬかわかりません。こっちはこっち。あっちはあっちです」by山下先生(杉浦直樹) これは、 神様「人生が長く続くなんて思うな。」(『玩具の神様』より) に通じる台詞。こういう決め台詞って、倉本先生は上手ですねぇ。 「あなたの文章に何が欠けているのか?死という実感が欠けているのです」by山下先生(杉浦直樹) ここまでくると、倉本先生ご本人の自責の念か。 神様「書けるのは今日が最後だと思え。俺もそう思う。君もそう思え。」(『玩具の神様』より) いやぁ、聞けば聞くほどに、『玩具の神様』じゃないか。このパートだけだったら☆☆☆☆級。その他にも家を建てるシーン、迎え火のシーンは出色。草太兄ちゃん(岩城滉一)のこちょこちょ幽霊化にも味あり。ヒロイズムの極地、トド(唐十郎)の帰還はやりすぎかな。 内田有紀は居心地悪そうなほどに、どうにも役が入ってなかった。いや、入りすぎて力み気味だったのかな。どっちにしろ、ドラマのテイストには最後まで染まりきれず。 大自然の流氷群に負けないほどに圧巻だったのが、これまでの全出演が並んだエンドロール。この壮観の図を見ていると、日本中の俳優がこのドラマには出たんじゃないかと思えたほど。(結) |
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