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フレンズ (TBS系)
日韓共同制作ドラマ
製作著作/TBS、MBC
制作/TBSエンタテインメント、MBCプロダクション
企画/貴島誠一郎
チーフプロデューサー/伊佐野英樹、カン ビョンムン
プロデューサー/瀬戸口克陽、武敬子、シン ホキュン
脚本/岡田惠和、ファン ソニョン
演出/土井裕泰、ハン チョルス
音楽/REMEDIOS、チョ ソンウ
出演/浅井智子…深田恭子、キム ジフン…ウォンビン、山岸裕子…矢田亜希子、パク キョンジュ…イ ドンゴン、坂巻祥太…小澤征悦、パク ヘジン…ハン ヘジン、金田美土里…戸田菜穂、ソン先輩…キム チョルギ、デパート上司…近藤芳正、デパートの客…橘雪子、映画祭・職員…原田文明、女子社員…林知花、観光客…田村三郎・後藤康夫、金子ナミ…黒田福美、泥棒…ソ・ワイナム、走る女…ソン ミンギョン、海兵隊教官…チェ ボムホ、海兵隊員…ジョン ジョンノ、映画監督…シン シンボム、大学教授…イ ソンホ、ガイド…ユン ヒジュ、ホテル・フロント…パク ヒョンジョン、映研先輩…ペク チョンホン、映研部員…アン ヨングン、映画祭・司会…キム シニル、男優…イン キョウジン、女優…キム ソンチャン、香港の店員…ケリー・チャン、ジフンの叔母…チェ ラン、スキョン(ジフンの母)…ソンウ ウンスク、キュハン(ジフンの父)…イ ホジェ、浅井聡子…竹下景子
ほか



第二夜(2/5放送)
☆☆☆
 脚本、演出ともに韓国コンビによる第二夜。メルヘン度は第一夜以上も、そんな甘党の展開の中に徴兵の話を絡めたりといったあたりは、なかなかの見せ方上手。日本と韓国の顕著な異にする部分として、最後までこのパートは効いていた。逆にいえば、日本のシーンにはこれほどにインパクトのあるシーンはなかったわけだけど。
 『ファイティングガール』時代にも体験済みの手馴れた交通整備などを経て、智子(深田恭子)は二階級特進でソウル在住者に。ギリギリながらも添乗員(?!)という彼女にソウルの主要スポットを紹介させるという設定は、自然でうまかったのでは。
 日韓の親の描写が定型から抜け出せないもどかしさは、逆にいえば、“ロメジュリ型”を踏襲したはずしのない措置ともいえる。何しろ今作は、国境を越えたラブストーリー(日韓共同制作版)なわけですから。多少のことは、ご愛嬌ということで。
 ただ、まさかとは思いますが、第6回ソウル自主短編映画祭でジフン(ウォンビン)が大賞を受賞した映画って、“Wish coming True”(主演 浅井智子)じゃないよね?! っていうかあそこ、どこ?借り賃、いくら?短時間でよくあそこまで仕込んだ?! あそこに居合わせた在日三世役の戸田菜穂はあの後、どこへ行ってしまったんだろう。時折、傍観者的な見解でドラマに厚みを与えてはおりましたが、もう少しうまい使い方もあったはず。
 何はともあれ、ご両人のご出世ぶりが眩しすぎる。気恥ずかしいを越えているのは、国境を越えなければ耐えられないほどにスウィートなラブストーリーゆえか。深田恭子とウォンビンの主演コンビは、超がつく好感触。日韓の共同制作であったとしても、なお強烈に香るTBS臭さにもちょっぴり感動した。(結)


第一夜(2/4放送)
☆☆☆
 W杯特需ドラマも『もう一度キス』、『ファイティングガール』、『至上の恋』(恐るべし、ユンソナ!以上3本のすべてに主演)、都合により飛んだ『結婚の条件』、『韓国のおばちゃんはえらい』(勝村政信も2本目。サッカー通の強みか)ときて、いよいよ真打登場、といった感じの日韓共同制作作品です。第一話は、脚本、演出ともに日本コンビが担当。
 日本のデパガ智子(深田恭子)と韓国の映画青年ジフン(ウォンビン)とが初めて出会う香港の場面から、生き生きとした感じがいい。この最初の着火点でスムーズにドラマが流れたおかげで、その後の展開を一気に見進めさせるだけの勢いがついた。
 冒頭の舞台を香港に設定したのは、東京⇔ソウルが交錯するアジアのドラマ、というまとまりとして考えてもよかったのでは(当初はニューヨークの設定も、同時多発テロのため急遽変更に)。
 電子メールですれ違い、なんていう岡田惠和のアラララ節(?)は今回も健在。智子がデザイナーを名乗ったときには、またまた“ファイティングガール”化してしまうのかと思いましたけど。『知りすぎてた男』ばり(というか、ほとんどパロディ)の追っかけ途中に垣間見せる、瞬間の元全女風な暴力キャラの表出もあったし。
 ラビリンスチックに見せたソウルに対して、東京はやたらと荒涼殺伐、といった両都市の描き分けはなかなかの確信犯かな。その魂胆がうっすらとよめて、非常に興味深い。韓国側の家族関係がやや説明的になっていたのは、日本の視聴者側にわかりやすく、といった配慮のせいでしょうか。本当は、それこそがいらないんだけど。(結)




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