レビュー：コウノトリなぜ紅い

コウノトリなぜ紅い

（NHK総合:2001.11.27）

ハイビジョンサスペンス
制作・著作/ＮＨＫ
共同制作/NHKエンタープライズ21
制作統括/菅野高至、土屋秀夫、竹内豊
原作/『そして赤ん坊が落ちる』マイクル・Ｚ・リューイン
脚本/森岡利行
演出/笠浦友愛
出演/美山史子…薬師丸ひろ子、田島浩一…生瀬勝久、沢木龍之介…宮藤官九郎、小倉潤子…雛形あきこ、長谷川医師…小日向文世、マッキー…チューヤン、片岡梨乃…高田聖子、清水貴子…相楽晴子、美山里佳…平塚麻耶、大谷みのり…りりィ、沢木の母…石井トミコ、潤子の母…木野花ほか

☆☆★
　脚色には生煮えの印象。車を突き落とした時に、車内に残ってたはずの奪ったお金は？硝子割れたら、少なくとも次の日には硝子屋呼ぶでしょう。かなりの陰鬱な展開を和らげようと笑いの要素も入れてあるけど、ほとんどが不発。
　それでも民放のドラマではちょっと見られないタイプの作品であることは間違いないし、随所に力の入った演出が冴えています。ロケ撮影の効果も抜群。
　薬師丸ひろ子はここでもスペシャルな存在感を見せつける。雛形あきこはいつからNHK女優に?! 着メロが『刑事コロンボ』の新米刑事役、宮藤官九郎は脚本より演技の方がいいんじゃないかい。
　映像は同じハイビジョンでも、『凍える牙』よりもよりザラついた感じで、よりフィルムっぽい。いろいろ出来るんですね。（結）