TV DRAMA REVIEW HOME
2001年夏ドラマ一覧
早乙女タイフーン (テレビ朝日系土曜23:00〜23:54)
制作/テレビ朝日、オメガ・ピクチャーズ
制作協力/オフィスクレッシェンド
チーフプロデューサー/梅澤道彦
プロデューサー/佐々木基、陶山明美、山下泰英、中沢晋
原作/『早乙女タイフーン』くじらいいく子
脚本/小原信治
演出/大根仁(1、2、6、7、11)、保母浩章(3、4、8、9)、田村直己(10)
音楽/金子隆博 主題歌/『渇いた胸』鳳山雅姫
挿入歌/『someday somewhere』篠原涼子 オープニング曲/『NANA』藤井フミヤ
出演/早乙女太風…加藤晴彦、和久津嵐士…吉沢悠、磯村育美…一色紗英、鶴巻潤…石井正則、赤石弥生…畦地令子、浜岡奈美…金子さやか、川嶋マスミ…蓼沼千晶、河原さぶ、井坂俊哉、高島郷、大上祐美子、磯山さやか、村瀬日加里、鯨谷…神保悟志、飯沼誠司、リン…角田智美、レツ…猪瀬孔明、凪子の妹・真理奈…後藤理沙、水野太陽…藤井尚之、水野藤四郎…長澤俊矢、吉村凪子…篠原涼子
ほか



第11回(9/22放送)
☆☆☆
 ただひたすらに叙情的。ほとんど主要キャスト5人しか出てこない潔い完結の仕方は、飽和状態になりがちな連ドラの最終回とは一線を画す。
 あっさり海が戻ってくる展開も、さりげない結びも、このドラマのテイストらしくていい。最初期待してなかっただけに、いい意味での裏切りがあった面白いドラマでした。


第10回(9/15放送)
☆☆☆
 そこに海があれば、という程度を越え、そのおバカ度さえもリリカルに至る。名言マシーンと化したタイフーを中心に、アンサンブルも高い精度で極まってきた感じ。B82ではなく、90だったリン(角田智美)の改心なんて、叙情の極地でしょ。全ての臭さも大海原に洗われて。
 「“イバラギじゃなくて、“イバラキ”」の主張は、茨城オール・ロケのドラマとしては当然か。後日談も新宿西口&お台場オールモースト・ロケと、やっぱりほとんど金がかかっていないこの清貧さ。その在り方たあるや、青春ドラマの鏡かな。


第9回(9/8放送)
☆☆☆
 青春の熱情とおバカな抜き具合との配分が賢いねぇ。キャバクラのネエちゃんの本分を問う質問に、一色“お水の花道”紗英が答えたり、鶴巻潤(石井正則)が唐突にアリと呼ばれたりと、楽屋オチネタも盛りだくさん。加藤晴彦のタイフーは、リン(角田智美)を助けてレース参加して、なんて八面六臂の活躍をしそうにない風が逆にはまってる。


第8回(9/1放送)
☆☆☆
 凪子の手紙に泣かされる。コミカルが悲しみを誘うという、ドラマのバランスが抜群でした。NHKかと見間違うほどにCMが少ないのもいい。篠原涼子は昔とった杵柄(?!)で、挿入歌を歌ってたんですねぇ。
 CG全盛のイマドキに、そういった技巧をまったく使っていないエンディング・タイトルバックに心惹かれます。そのリリカル度は今クールダントツの一番。ラストからの入りも絶妙で、ドラマ自体の格調をワンランク、アップさせています。


第7回(8/25放送)
☆☆★
 全編シリアス。今までのおバカなおかしみの割合が極端に減ったので、見ていて窮屈な印象を受けました。物語を追い出すとこうなるのは仕方がないんだけど。来週あたりが正念場か。


第6回(8/18放送)
☆☆☆
 青春とおバカがうまい具合にブレンドされたところで、花火という無敵の展開で、これまでになく話に揺さぶりがかけられた回。それにしても、明るい一色紗英には、意表を突かれますねぇ。今回は頬被りまでやってるし。
 懐かしい!トムキャットの「振られ気分でロックンロール」!墓石にラムネかけたら、ベタベタするんじゃ。それもまた、青春か。
「これが海だって言うんだから、かわいそうだよねぇ。東京の人は。」そこはお台場だった。


第5回(8/11放送)
☆☆★
 いい加減そうに見えてこのドラマ、展開のパターンがきっちりと決まっているので、大きくハズさない形が確立されています。随所に散りばめられている小技もなかなか利いてて、恥ずかしくなっちゃうような臭い台詞や空振りの展開なんかも、いい感じで薄めてくれてくれています。
 石井正則扮する鶴巻が過去のファイルを見るシーンは、『古畑任三郎』のパロディでしょうか。土曜の夜には、これぐらいの緩いドラマがいいね。キャストもそれなりに全員が機能してます。広告代理店から派遣されてきてる川嶋マスミ役の蓼沼千晶がイマイチ絡んできてないかな。


第3回(7/28放送)
☆☆★
 金曜ナイトドラマと土曜ナイトドラマの棲み分けはいまだにイマイチわかりませんが、このドラマは当初の予想よりは意外にちゃんとしています。昔懐かしい月8よりは わずかながら大人っぽい程度のガキドラマだけど、テレ朝には珍しくディテクティヴ色なしが新鮮。一色紗英が23歳の役ってそんなバカなと思ったら、これが実年齢なのか。


第2回(7/14放送)
☆☆★
 基本的にはマンガちっくな青春物だけど、ドラマ自体は密かに結構地道です。茨城の海岸でのオール・ロケは効果抜群。そういや、永瀬俊也扮する観光課の人間がまたも(?!)“イバラキ”のことを“イバラギ”って言ってたなぁ。


第1回(7/7放送)
☆☆★
 ドラマにある勢いがいい。じみ〜な出演陣は、それだけになかなかはまってます。硬派と軟派のブレンドがうまい。それにしても、金かかってなさそうなドラマだなぁ。




Copyright© 2001 TV DRAMA REVIEW. All Rights Reserved.