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2001年夏ドラマ一覧
世界で一番熱い夏 (TBS系金曜22:00〜22:54)
製作著作/TBS 制作/TBS ENTERTAINMENT
プロデュース/山田康裕
脚本/都築浩(1〜4)、渡邉睦月(2、3、5、6、8、9、10)、松田知子(4、7)
演出/福澤克雄(1、4、7)、平野俊一(2、6、8)、大岡進(3、10)、吉田秋生(5、9)
音楽/吉俣良
主題歌/『翼がなくても』COLOR
出演/神大輔…岸谷五朗、神来未子…和久井映見、榎本凉子…原沙知絵、タカシ…風間俊介、鈴木さん…鈴木史朗、山口もえ、東根作寿英、相島一之、神ちえみ…仲根紗央莉、こぐれ修、伊藤裕正、森川数間、ヤブさん…田中邦衛、マッポ…柳沢慎吾、東城美央…岡あゆみ、山川…モロ師岡、山下容莉枝、正木…山下真司、東城勇志…小野武彦、原さん…古手川祐子
ほか



第10回(9/14放送)
☆★
 おいおい、あんな酷い目にあわされといて、結局みんな許しちゃうの?ホントに神が神になった、ってこれってそういう話だったんですか?!
 最後に家に帰るのは、展開の順番としては正しいのかもしれないけど、全てはドラマ的な成り行きのためだけに、という印象を拭えない。何であの母娘は家の中で隠れてたの?カーテンを開けて希望の光を射させるため?それこそ、ドラマのためだけの効果にしかなってないでしょう。こういうのが一番興ざめする。このシチュエーションだったら、何もやらない方が感動的になるのに。
 スタートダッシュで期待させられただけに、その後の体たらくには裏切られたという思いが強いこのドラマ。ある程度は予想してたけど、ここまでむちゃくちゃなきれい事で結んでくるとはねぇ。こういう無理やり丸くした感じには、もっともうんざりさせられます。


第9回(9/7放送)
☆★
 これって、2時間の特番だったら相当面白かったんじゃないかなぁ(要は今、面白くないということ)。9回もやらなかったら、好きな場所、好きな時間に家族とご対面なんていう、珍妙なな話にならなくてすんだのに。まぁ、名前が神だけに、神がかりも当然かもしれませんが。数少ない注目点は、レポーターのカミカミぶりとでんでんの医者姿!


第8回(8/31放送)
☆★
 第1回に高得点をつけたこと自体を恥じております。いや、あれはよかったはずなんだけどなぁ。今やその面影はない。時間軸、距離感、最低限のモラル、すべてが崩壊し、ただひたすらにドラマを煽ることだけに熱狂。見てる方は白々といった感じ。ドラマの整合性がここまで崩れると、見てる時間が惜しいとさえ思えてくる。出演者の熱演さえも、もはや空しい。


第7回(8/24放送)
☆☆
 今ごろ警察が来るんだから、随分のんびりしてますよねぇ。機動隊と警察官役のエキストラの数は凄かったけど、一人捕まえるのにあんなに揃える必要もないでしょうに。
 “ザ・セイント”化する神大輔は、今回は警察官に変装。この夫婦って、絶体絶命の時には必ずキスするでしょ。やっぱりのんびりしてる。“金10の男”柳沢慎吾は、内省的な演技をやるようになりましたねぇ。
 予告編見て、更にゲンナリしちゃった。このドラマのプロット、デタラメでしょう。代議士東城の娘役で、岡あゆみ登場。タカシ役の風間俊介と絡んで、2時間連続のジャニーズ・ドラマと化すのか?!


第6回(8/17放送)
☆☆
 サングラスに黒服男って、やっぱバラエティ的な発想ですよね。クラシックの名曲散りばめて、真剣にやってるんだけど、何かちょっと喜劇臭いんだよなぁ。
 クラシックのコンサートでは、観客は楽章間にしか入れませんよ。いくら殺人容疑が晴れたとはいっても、親子で気軽に会いにくるってどういうこと?バラエティではそんな細かいこと、言っちゃいけないんですか?いかにおざなりであったとしても、どうしてもドラマを動かさないと気がすまないんでしょうねぇ。初回はあんなによかったのになぁ。和久井映見の真摯さがかすかな救い。


第5回(8/3放送)
☆☆
 山下真司が大輔のラグビー部の先輩を演じるという楽屋落ち的なキャスティングは、それはそれで面白いんだけど、ドラマの方向性としては、最初のころとはかなりずれてきてるような気がする。大きい展開に追われて、細部がザル化してる。これはちょっと、修復は難しいかも。
 それにしても、大輔はよくだまされるよなぁ。


第4回(7/27放送)
☆☆★
 ヤブさん、殺しちゃダメでしょ。せっかくいい感じできてたのに、ちょっと残念だなぁ。まぁ、“特別出演”はこれぐらいで御役御免ってことか。ヤブさんの娘、みか役で登場したのは、お久しぶりの川越美和。
 東城(小野武彦)を呼び出して、宣戦布告したあたりまでは期待感あったんだけどなぁ。神大輔(岸谷五朗)は今後、変装の達人になるんでしょうか(今回も4タイプを使い分けてた)。それじゃほとんど、『セイント』だけど。


第3回(7/20放送)
☆☆★
 ラーメンすすりつつ飛び出す幸福論を皮切りに、今回はヤブさん(田中邦衛)大活躍の回。人目を忍んだつもりの目立ちすぎる白のスーツの着こなしは、さすが実写版『ルパン三世』で次元大介やってただけのことはありますねぇ。古手川祐子演じる原は、あんなに小奇麗でいいんでしょうか。もしかして、そういう契約でのホームレス役?
 今回はドラマ的には緩んでましたけど、大輔(岸谷五朗)が東城(小野武彦)の街頭演説会に現れたラストを見ると、次回からは別の展開が期待できそうです。


第2回(7/13放送)
☆☆☆
 政治絡みのダイナミックな展開の初回もよかったけど、個性派揃いのホームレスたちのミクロ的な人間関係を描いた今回もなかなかでした。原沙知絵扮する代議士の筆頭秘書が、新宿中央公園で岸谷五朗演じる主人公と対決するのはまだいいとしても、ラストの河原にまでも先読みして姿を見せるのは、ちょっと都合がよすぎないかい。


第1回(7/6放送)
☆☆☆★
 ありそうでなかなかない新宿副都心の高層ビル群や国会議事堂なんかの東京の空撮満載でちょっと得した気分。バラエティ系の作家の作品がことごとくはずしまくる中、これは最高のスタートをきったのでは。初回だけ最高、なんてことにはなって欲しくないですけど。かなり気合の入ったテクニカルな作りこみぶりは、どこまで続くでしょうか。
 途中、『フレンズ』(2000年夏ドラマ大賞受賞の和久井映見主演作)の音楽、かかってませんでした?それともあれって既製の曲なの?! 演技パターンは同じでも、はまった時の田中邦衛はやっぱり凄い。彼の存在一つで、新宿中央公園がユートピアに見えました。古手川祐子みたいなプクプクなホームレスがいるかどうかは疑問だけど。自分自身の葬儀を墓地から見下ろすシーンは秀逸。




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