レビュー：マリア

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マリア

（TBS系水曜22：00～22：54）

制作/共同テレビ、ＴＢＳ　プロデュース/船津浩一
脚本/橋本裕志（1、2、4、6、8、10）、鈴木勝秀（3、5、7、9）
演出/星田良子（1、2、3、5、6、8、10）、高橋伸之（4、7、9）
主題歌/『I WILL GET YOUR KISS』中川晃教
テーマ音楽/『MARIA』S.E.N.S.
出演/坂本宇宙…浅野温子、大沢大陸…岡江久美子、坂本美美…菊川怜、坂本陽世…後藤真希、遠藤新之助…岡田義徳、富田耕三…関口知宏、星遥子、仙道…村田雄浩、森本レオ、坂元明…東幹久、坂本一海…岸惠子ほか

第10回（9/12放送）
☆★
　結局、このドラマは何をどうしたかったんだろう。話の成り行きが強引なわりには、物語る推進力には欠け、それぞれがそれぞれにアクの強い演技をみせるわりには、個々のキャラクターはそれほどに立っておらず、ただただもどかしい限り。エピソード同士の関係性が遠いわりには、丸く収めようとする意図だけは譲らないから、物語のバランスは一貫して悪かった。
　年の離れた5人姉妹という設定からして、もともと大いに無理があったわけだけど、その無理のままに最後の最後までわけのわからないドラマのままでした。まぁ、最終回でいきなり修正できるはずもないわけだけど。
　何はともあれ、この新枠はますます見るのが怖くなったです（前クールは『嫁はミツボシ。』）。

第9回（9/5放送）
☆☆
　脚本のバランスはどうなってるんだ。またもや陽世（ゴマキ）の話が主筋から遠ざかる。これってもしかして、モー娘。のスケジュールのせい？となると、脚本家はよくやっているってことになるんですけど。ダンサー役の岡元夕紀子が好演。

第8回（8/29放送）
☆☆
　ほとんど切れそうだった薄い横糸、陽世の話にようやくスポットが。やっと後藤真希にも見せ場がきました。遅いよ。
　久々に父：森本レオ、娘：岸恵子の構図に疑問を覚える。すっかり忘れてたけど、やっぱり変だ。S.E.N.S.のセンシィテヴな音楽と宇宙ネエの大声、どうしても結びつかないんですけど。

第7回（8/22放送）
☆☆
　古尾谷雅人、『永遠の仔』を思わせる存在感。彼と子供の取り合わせでは、ほのぼのバージョン『六番目の小夜子』ってパターンもあるんだけど、今回はその中間って感じかな。でも彼がヤクザだって、宇宙はいつ知ったんでしたっけ？赤ひげにはすべてがお見通しってこと?! まぁ、その疑問点を差し引いたとしても、中途半端な話だったことには変わりないんだけど。
　宇宙ネエはやっぱり、声のボリュームが壊れてるでしょう。声のデカさが、ちょっと異常だもん。音割れてるし。音声さん泣かせでしょう。

第6回（8/15放送）
☆☆
　東幹久v.s.村田雄浩、夢の対等対決が実現。それでもどうしても、浅野温子の怪奇演の方に目が向いてしまいます。
　ストーリーは、サプライズを消す術でも使ってるのか、安心して見切れる展開の連続。来週もゲストは楽しみだ。

第5回（8/1放送）
☆☆
　何の恥ずかしげもなく、こんな良心だけが取り得の話を作っちゃうところが逆に驚きだったりする。浅野温子のミラクル・ワイルドは、一体どこに向かおうとしてるのか?! 期待は、久々に二枚目バージョンを出してきた村田雄浩！

第4回（7/25放送）
☆☆
　「ちょっと落ち着きなさい」っていう、オネエマ（オネエとママの合成語?!）の助言は的を得てる。とりあえず一回、みんな落ち着いた方がいいかも。特に宇宙（浅野温子）さん。ようやくきました。後藤真希に初見せ場です。これまでの3回は、ほとんど黙ってましたからね。
　単純比較は出来ないけど、同じ少女の病気を扱っているドラマで、身につまされるという意味での悲痛感は、昼ドラ『いのちの現場から７」に遠く及ばず。敵のレヴェルが高すぎるってのもあるけど、今作のエピソードの定型ぶりも相当なものです。

第3回（7/18放送）
☆☆
　わかったぞ。このドラマは、浅野温子の三船敏郎化総決算なわけね。っていうか、ここ最近の彼女の力入りまくり演技が三船だと見抜いて、ここで女赤ひげをやらせた人が偉いね。
　彼女につられてか、みんな演技が硬直化してきてます。怒鳴りまくる菊川玲に、舌が思うように回らない岸恵子。唯一、言語明瞭な岡江久美子か。ここまでにぎやかだと、後藤真希が出てること自体を忘れそう。

第2回（7/11放送）
☆☆
　すべては気合で解決すると言わんばかりの浅野温子、今回も『ファイティング・ガール』の深キョンとはまた別次元（?!）での大爆発を見せてくれます。それにしても、これってホントに共同テレビ制作？やはり局のカラーは制作を越えるということでしょうか。どこから見ても紛れもなく、コテコテのTBS臭いドラマですよ。

第1回（7/18放送）
☆☆
　まるで女赤ひげな浅野温子を我々はどう解釈すればいいんでしょうか。三船敏郎並に全身に力が入ってることは、ぱっと見ですぐにわかるんだけど、その意図自体はまるで謎。それこそがみどころなのかもしれないけど。ただ、五女の年の離れ方を見てると、『嫁はミツボシ。』級にデタラメになりかねない設定だけに、要注意です。
　回想シーンの村田雄浩はどういうこと？それにしても、ゲストの森口瑤子さんは、仕事が切れないねぇ。