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定年ゴジラ (NHK総合土曜19:30〜20:45)
制作・著作/NHK名古屋
原作/重松清 制作統括/大加章雅
脚本/田渕久美子 演出/小松隆、田中健二
出演/長塚京三、いしだあゆみ、辺見えみり、吹越満、野村真美、杉本彩、渡辺哲、秋野太作、上田耕一、花王おさむ、藤村俊二
ほか



第3回(5/26放送)
☆☆★
 NHKがコメディ・タッチのものをやると、腰が重くなっちゃうというか、同じく辺見えみりが出てた『ふたりでタンゴを』みたいなドツボにはまることが多いんだけど、このドラマも前2回はその典型でした。CKのアヴァンギャルド精神が裏目に出たところもあったかな。
 この最終回は、ディテールへのこだわりも含めて前2回とは雲泥。黒田福美扮する大学の助教授が、学生たちとニュータウンを雑誌の取材のために採点するっていう話が、いいアクセントになっていたと思います。ニュータウンの、そしてそこに住む人々の悲哀が心にしみました。とりあえずは、第38回ギャラクシー選奨受賞作品ですから、これぐらいはやってくれないとね。NHK的って言ってしまえばそれまでだけど。総合点☆☆


第2回(5/19放送)
☆★
 普通〜っ。だけど不自然。人物設定も展開も恐ろしく普通なんだけど、各挿話は恐ろしく不自然。意外性の欠片でもあれば、まだ楽しめるんだけどなぁ。もっとディテールを書かないと、面白くならないでしょう。設定的にはネタの宝庫だと思うんだけど。
 関係ないけど、ドラマで風邪ひいてるっていう設定はうるさくていけないね。


第1回(5/12放送)
☆☆
 45分の6回放送を想定してたんでしょうけど、NHKもワンクール制を採用したので、地上波での放送はBS放送から1年以上も遅れてしまいました。まぁ、それはいいとしても、BSで放送された時よりも全部で60分短い短縮バージョンってのは、ちょっとまずいよね。
  肝心のドラマの方ですが、田渕久美子さんの脚本らしい、丸く見やすい作りになっていたと思います。ゴジラやって街のジオラマを壊した後、一人ぽっくり逝っちゃう展開には、しみじみしてしまいました。それにしても、NHKは辺見えみり好きだなぁ。『ふたりでタンゴを』『バブル』とこれで、短期間に3本ですよ。彼女は完全にNHK女優化しましたねぇ。




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