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2001年春ドラマ一覧
ある日、嵐のように (NHK総合月曜21:15〜21:58)
制作・著作/NHK 制作統括/銭谷雅義
脚本/マキノノゾミ
演出/尾崎充信、海辺潔、野田雄介
主題歌/『サルヴァ・メ』リベラ
出演/中井貴一、斎藤由貴、夏川結衣、岸部一徳、香川照之、石丸謙二郎、磯部勉、畠中洋、古本新之輔、岸本大海、中山詩央里、江守徹、大門正明、鶴田忍、上田耕一、藤田宗久、不破万作、中村まこと、山本哲也、高橋長英、吉行和子、佐藤慶、大滝秀治、佐藤浩市
ほか



第10回(6/4放送)
☆☆★
 正義v.s.正義という構図が見事にはまった取り調べのシーンは、誠実の中井貴一と.影の佐藤浩市という陰影をさらに際立たせて、出色の場面になっていました。ダイナミックで多層的な展開がいつの間にか、ちょっとした遺恨話風に卑小化しちゃったので、出足の勢いに比べると途中失速の印象もありますが、いかにもそれっぽい役者陣の妙演は最後まで衰えることを知らず、見ごたえ充分でした。
 中井貴一と佐藤浩市の絡みは、いつまでも見ていたいと思わせるほどに素晴らしかった。続編は不可能でしょうけど、また違った硬派企画でもう一度この二人が共演する大人のドラマを見てみたいですねぇ。


第9回(5/28放送)
☆☆☆
 硬派路線はやや後退し、意外にも古風にまとまりはじめました。小さなドラマに消されつつあった大きなドラマは、忘れたころにどんでん返しとしてちゃんと出てきたけど。
 それにしても夏川さんって、どうしてこうもひどい殺されかたしちゃう役が多いんでしょうねぇ。斉藤由貴との最後の絡みは切なかったなぁ。その斉藤さん、地のままに本音の人だけにトラブルも多し。「めちゃくちゃなんかになってない、ね!」って言われて、みんな困ってたもんなぁ。江守さんは楽しそうに怪演中。中井貴一と佐藤浩市の絡みが見られるのも来週までとは、悲しいですねぇ。


第8回(5/21放送)
☆☆★
 巷では、すべてのトラブルの源は斉藤由貴=妻にあり、って説が浮上しているようです。言われてみれば確かにそうなんだけど、そこは完結できなかった愛ゆえに、ですからねぇ。あぁ、悲しき夏川結衣の和服姿よ。
 中井貴一と佐藤浩市との対決が少々図式的になりはじめたのは残念ですが、絵面だけ見ててもやっぱり感動する。来週の予告編があまりにも感動的で、逆に本編が薄まっちゃったかな。


第7回(5/14放送)
☆☆☆
 前半の息子の父親についてという家族に関する小さいドラマと、後半の政治的な駆け引きがダイナミックな大きいドラマと、その両方の苦悩が同じ分だけの深さで描かれてるからこそ、このドラマは面白いんですね。
  夏川結衣には悲しき悪女がよく似合う。佐藤慶V.S.江守徹がとうとう実現。今日は高橋長英の日か(『水戸黄門』に引き続き)。そういえば今回は、前半の小さいドラマの予告風に、前口上が変わってました。今後もこのやり方でいくのかな。


第6回(5/7放送)
☆☆☆★
 脇目も振らず、正面からタイムリーなネタで攻め切ってくる潔さがいい。中井貴一と佐藤浩市、佐藤浩市と斉藤由貴、斉藤由貴と夏川結衣と、それぞれが目まぐるしく絡みあう様は、見てるだけでもぐっとくるものがあります。江守徹、楽しげに怪演。香川照之、佐藤慶、岸部一徳も笑っちゃうぐらいにそれっぽい。ネタバレ分をどう克服してドキドキさせてくれるのか、期待したいですねぇ。
 ところで、「夕刊トキ」の「トキ」って何だ?


第5回(4/30放送)
☆☆☆
 息詰まる攻防に見てるほうも息が抜けません。ただ、第1回でネタばらししちゃったってのは、どうなんでしょうねぇ。これまで執拗に出てきた息子の寝顔には、それなりに意味があったってことだけど、誘拐話はちょっと肩透かしを食わされたって感じ。


第4回(4/23放送)
☆☆☆★
 伏線を手繰り寄せると次の伏線が見えてきて、その伏線にまた次なる伏線が連なっていくという巧妙極まりない展開にドキドキさせられました。さらには微妙なほころびに実は意味があって、とドラマ的な興味は尽きません。豪華な脇役陣が次から次へとどんどん湧き出てくる。これが小さなドラマとどう絡んでいくのか、今後にますます期待。


第3回(4/16放送)
☆☆☆★
 ダイナミックな展開にしびれます。大きいドラマと小さいドラマの混ぜ合わせ方が絶妙なんだけど、特に主要人物の複雑な関係性にひかれます。佐藤浩市が斉藤由貴、そして夏川結衣に連続で告白されて打ちひしがれる様の色気といったらもう、何ともいえなかった。駄目押し的なラストの苦労話はなくても十分だと思ったけど。


第2回(4/9放送)
☆☆☆
 政界と裏社会とのつながり、こそ泥の老人、家族の問題、過去の因縁、謎の女と話は盛りだくさんながら、ぜんぜん込み入った感じはしません。話は実に整然としていて、静かに盛り上がりつつあります。一言で言えば、大人なドラマということ。今クール、必見の1本でしょう。


第1回(4/9放送)
☆☆☆★
 久々に来たーって感じの高派ドラマ。中井貴一に佐藤浩市の初共演とくれば、もう期待感は天井知らずですよ。ちょうど検事物では前クールの『HERO』のおかげでウォームアップ出来てるから、ちょっとぐらい難しい話にでもついていけそうな気がするし。先行の強みを生かしてこの月9:15、月9に視聴率で何処まで迫れるでしょうか。




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